2006年03月29日

心も癒す医療へ

さて、今朝の続きです。健康にも、EQが関係してきます。

安保徹教授も述べてらっしゃいますが、ストレスは一時的に免疫による抵抗力を抑制する。これは、当面のサバイバルに必要な緊急行動に備えてエネルギーを温存する働きではないかと考えられ、強度のストレスが絶えず与えられた場合は、免疫機能の抑制が長期にわたる可能性もあるのです。

腹が立った出来事を述懐する研究では、患者の心臓のポンプ効率が5パーセント低下したし、ある人は7パーセント以上低下して、心臓外科医が心筋虚血(心筋への循環血液量が危険なレベルまで低下した状態)の徴候とみなすほどの数字を出した。

怒りっぽい性格の人は、心臓停止で死亡する確率が比較的穏やかな性格の人の三倍にも達した。また、怒りっぽい性格に高脂血症が加わると、怒りがもたらす生命のリスクは五倍も高くなったそうだ。

心疾患の既往症がある人の場合、怒ったあとで心停止を起こすリスクが倍以上、一度怒ると危険な状態は約二時間も持続するという。

ただ、怒るべき時に怒りを抑えればいいというワケでもナイ。そうした感情を抑えすぎるとかえって心の動揺が高まって血圧の上昇を招くおそれもある。

つまり、怒りを表出させるか否かよりも、怒りが常習的か否かが問題なのである。たまに怒る程度ならば健康に害はないのだが、心の中に常に敵愾心が存在し、敵対的性格となると、怒りを爆発させ、人に不信を抱き、皮肉っぽく、口を開けば人を傷付ける発言ばかりとなる。

ただ、敵愾心は習慣であり、心臓発作を起こした人達の中で、怒りをコントロールするトレーニングを受けた人は、受けなかった人と比べると、二回目の発作を起こす確率が44パーセントも低下したのだという。

今朝の裁判の件も、「判決は医師に完全を求め過ぎている」と医療現場では困惑していると新聞に書かれていたが、緊急医療が大変なのは判るけれども、「一応の過ちは認めてから、こちらの大変さも理解して欲しい」というコトと、「こちらは大変なのだから、多少のコトは目をツブって」とでは、最愛の子供を亡くした親にとって、似てはいるが全然受け止め方が違うとは思わないのだろうか? 

著者も自分の経験から、医療関係者が肉体的な症状には対処しても、患者の感情面への配慮が不足しているトコロがある。現代医療には、EQの欠如している場面が多すぎるとも述べている。

明日はどうすれば感情のコントロールが出来るかに力点を置きます。
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