2006年07月20日

依存物質はとっても怖い!!

今、読んでいるのは、「クイズと体験でわかる心理学(福村出版)」です。心理学の教科書になりそうな本なので、短くコンパクトにまとめられています。

少し前の「幸福の公式」という本でも書かれていたオペラント条件づけをラットやサルでやった実験結果はスゴイです。

そのやり方は、サルがレバーを押したら、その背中の静脈に挿入した細い管から一定量の薬液を注入し、最初は一回で一度、強化子である一回分の薬を入れ、その必要回数を徐々に増やすと、薬を得たいと思えば、かなりの労働が必要になります。
依存すればするほど、効率が悪くても、辛い労働に耐えて、レバーを押し続けることになります。

実験結果は、カフェインは100回程度、アルコールやニコチンはせいぜい400回までしか押さないのに、睡眠薬では1600回から3200回、麻薬コカインは6400回、鎮痛薬のモルヒネにいたっては12800回ものレバーを押したのです。

このようなサルに餌を与えても、見向きもせず、餌による満腹感などよりも、薬物の強化子にのみ反応するようになってしまうのだそうです。

ちなみに、ラットはせいぜい400回程度しかレバーを押さないのですから、喜びという報酬を追求する努力は、ラットよりサル、サルより人間というように、高等な動物になるほど強くなっていくのだそうです。ここに麻薬にまつわる犯罪が減少しない理由の一つがあるそうです。

ただ、依存から脱却が全く出来ないワケではナク、整体にいらしている御客様で、他の方より良くなるペースの遅い方が、睡眠薬を医師が減らすにつれて、ペースが上がって来ている方がいらっしゃいます。その方に、この本のこの話をしたら、最高一日四錠だったのに、今は一錠になってらっしゃるのですが、「必ずや睡眠薬をゼロにして貰う様に頑張りたい!!」とおっしゃってました。

結局、本人の強い意志が、自然治癒力を呼び覚まし、何年も苦しんだ原因がよく判らない病気から、健康へと自分を改造していくのだと思います。

そして、これまでも相当努力されていたのだなと、本当に頭の下がる思いです。睡眠薬から手を切るというコトは、とっても大変なコトなのだと、改めて認識させられました。

皆さんも、こういう依存性のある物質には、激しい退薬症状(禁断症状)を起こして、手の震えや、不安やイライラ、脱力感、不眠や吐き気、そして幻覚をも引き起こすコトがあると理解して、最初から手を出さない方が賢明かと思います。
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この記事へのコメント
こんばんは、koyuriさん。大雨心配しておりましたが大丈夫のようですね。
昨日、私の家にタクシー運転手仲間がきまして、入院の際のお見舞い言葉は何がいいかを話し合っていたのです。別に誰も入院しているわけではないのですが・・・話題としてです。
延々議論の末、自然治癒力を与える言葉がよかろうということになりました。それは同情よりも本人が活性する言葉というものでした。
また、薬物は両刀の剣で特に注意が必要と思います。健康食品も含めまして。
いつもコメント頂きまして嬉しく思います。
Posted by takachan at 2006年07月21日 17:00
takachanさん、御心配頂きありがとうございました。
本当にその通りなのです。
「自分の身体は自分で治す」のが一番かと思います。
Posted by koyuri at 2006年07月21日 17:44
 
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