何というか、フッと浮かんだので、このタイトルにしてしまったのですが、本とはそんなに関係がナイのかもしれません。
久しぶりに南木佳士さんの本を読みたくなって、読んだのですが、
急な青空
その中に、太宰治や三島由紀夫の名前があり、その二人の小説家を思い出すと、「若気の至り」というタイトルが浮かんで来てしまったのです。
今の若者には、そんなに読まれない作家なのかもしれませんが、ワタシが若かりし頃は、本が好きという人で、この二人の小説を両方読んだコトのナイ人は居ないというか、読んでて当然なのがこの二人だったかと思います。あと、芥川龍之介、夏目漱石、森鴎外‥‥
無論、流行作家の五木寛之さんとか、デビューしたての村上龍さん達も、それなりに読んでいるのが一般的だったのですが‥‥
しかし、大半のあんなに読み漁った小説のあらすじの大半は、忘却の彼方‥‥
『小説家の休暇』という三島由紀夫の書いた、太宰治批判の文を何十年振りかで読み直してみると、昔は、その出だしをただその通りだと思ったのに(不思議とそんなコトは覚えている)、まったく忘れていた後半で肉体改造を良しとすべきだと書き込まれているコトに対して、そういえばナルシスティクなまでに貧弱だった肉体をボディビルで改造しようとしていたのだったよなと三島由紀夫の壮絶な最期へと続く道を、どうしても思い出さずにはいられなくなってみたり‥‥
昨夜の本に引き続き、どうしても作家になろうという人の多くは、心理学でいう「限定的承認」をしたがる親に育てられている人が多く、そこから抜け出したいがタメに書いている人があまりに多いと思ってみたり‥‥
それにしても、一世を風靡した作家も、死後何年覚えていてもらえるのかという、恐ろしい質問を自分でしてしまったら、ある意味アリ地獄の様なものなんだろうと思ってもみたり‥‥
『徒然草』が引用されているのを読んでは、どんなにツマラナイと思われても、『万葉』・『古今』・『新古今』そして『源氏物語』に『枕草子』・『徒然草』・『方丈記』・『奥の細道』だけは、日本の国が続く限りは読み継がれていくんだろうと、本とは全く違うコトを考えたりしました。
それにしても、やっぱりあまり元気過ぎる医師は、病気の人の心は判らない人が多いと思うので、うつ病になられたコトは、本人はお辛いコトかと思いますが、診察して頂く方にしては、正直、歓迎すべきコトなのだろうと思いました。
高校一年生の模試の題材になっている自分のエッセイに関する問いと答えについて、著者が解けない問題と指摘されているが、昔から国語の試験は、本当の読書好きを怜悧な分析家に変えてしまうと思っていたけれど、こういう耳の痛い話を読んでくれる試験作成者はいないであろうし、それがある意味若者を不幸にしているのだろうななどと、考えさせてくれるエッセイでした。