2006年10月04日

夢にはどんな効果があるのか

今朝の本の筆者は、夢分析を主たる技法とする心理療法家です。実際に分析しようとすると、どうなるのかについて、今晩からは書き込みます。

一 こころの扉を開く

1 溜まっているものを吐き出す‥‥この世に生まれて以来、幾多の経験を通して、人のこころの中にはさまざまな悲哀、絶望、孤独、羨望、怨恨、嫉妬、怒りなどの感情が溜まっている。本人に自覚されている場合もあろうが、むしろほとんどは意識されないままに潜在していて、こころやからだに無意識な影響を与えている。それを言葉として表現できればいいのだが、受け入れがたいものであるが故にこころの深層に抑圧されているのだから、それは、とても汚く、臭い、うんざりした作業になる。このうんざり感を精神分析では「抵抗」と呼ぶ。

2 見たくないものを見る‥‥これまでの人生において直面することを避けてきたもの、しっかりと向き合う必要があったのになおざりにしてきたもの、そうした見たくないものを見る、聞きたくないものを聞く、知りたくないものを知るこころの作業である。

3 死んでいたものを蘇らせる‥‥これまでの人生の中でこころの深層に押し込めてきたもの、閉ざしてきたもの、殺してきたものを、もう一度生き生きと蘇らせ、解放してやる作業である。

4 傷つきを癒す‥‥幼いころから負ってきたさまざまな傷を改めて癒す作業でもある。

二 暗闇の世界への降下

1 得体が知れないものに出合う‥‥より自我を脅かす形で、得体の知れない不気味なものが無意識世界から現われ出て、自我の防衛のちょっとした隙間をかいくぐって(あわてて扉を閉めるがちょっとした瞬間に侵入されて)、意識の中に入り込んできてしまう。

2 襲ってくるものと戦う‥‥こころの深層で自我を脅かせている不気味なものの正体は、夢分析の作業が進むにつれて、だんだんはっきりしてくるが、それに従い、その正体をしっかり見据え、対決し、戦う必要が生じてくる。

3 影と向き合う‥‥ユング心理学で、「影」とは、「その個人の意識によって生きられなかった反面」「その個人が認容しがたいとしている心的内容」だが、「自分で今まで気づいていなかった、欠点や否定的な面を知り、それに直面して、その中に肯定的なものを見出し、生きてゆこうとする過程は、予想外に苦しいものである。影への自我への統合といっても、実際にするとなると、なかなか容易ではない」

4 新しい装いを探す‥‥こうした夢分析のプロセスを通して、少しづつこれまでとは違った新しい自分の装いを見つけ出し、身につけていく。社会や他者に向けての装いは、また新たな「ペルソナ」を形成することになるが、しかし同時にそれは、「個性化」に至る道程でもある。

続きは、マタ、明日です。分析されなくても、何となくそうやって再起すればイイのかと、思いませんか?
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