2006年12月17日

「風と共に去りぬ」とは‥‥

おそようございます。「風と共に去りぬ」は、ワタシの青春の愛読書であり、多少なりとも原語で読もうと努力したコトのあるホド熱狂した、唯一の外国小説です。ゆえに下の本を、昨夜の本の話と類似した問題があるというコトを期せずして、同時に借りて来ていたのです。
「風と共に去りぬ」のアメリカ―南部と人種問題
ちなみに大ファンだった人間として、弁護しておくと、この小説は「教養小説(主人公が成長する物語)」のジャンルに属する小説で、続編の「スカーレット」を書いた著者が、鼻持ちならない主人公だと感じ、続編でよりしっかり成長させている点を見ても明らかで(しかも、そちらの話の方がとてもドラマチックな話なのに、本編ほどは読まれなかった)、でも、だからこそ、欠点だらけの主人公に世界中の皆が心惹かれるのであって、これをもって歴史書との混同をするとは思えませんが、黒人の人にとっては「反アンクルトム小説」として憎悪の対象になっているのだそうです。

特に、マミーとプリシーについてが問題とされているのですが、マミーは全てを許し受け入れてくれる「本物の母親としての存在」であり、プリシーは黒人であるコトよりも「教育の必要性を示す象徴」として捉えていたので、この本を読むまで、人種問題という考え方には、行き着きませんでした。

しかし、南部のアメリカ人が「古き良きアメリカ」を思い出すよすがとして、この小説を読んでいる可能性は無論否定されるわけではナク、日本の第二次世界大戦に対する思いと、南北戦争に対する南部人の思いをダブらせて考えると、とても良く史実を歪曲したい人の気持ちが理解出来ます。

しかし、史実と小説は別物であり、だからこそ、こういう考えの人間もいるという事実にはなりますが、その二つを混乱させてしまってはイケマセン。

ともあれ、日本という国も、戦後の農地解放までは、「奴隷制度」と似通った制度が存続していたのです。そして、そうした恩恵を享受していた人々の子孫が、やっぱり現在の世の中でも、優位に存在しているのですから、「他人を安く雇用するコト」が、「一番の金儲けの道」であるという金科玉条は存続しているでしょう。現在の格差社会は、過去の「負の遺産が変形」して存続しようとしているだけです。

なぜアメリカはこんなに戦争をするのか」と上の本は、アメリカという社会を理解するのに、とても有効なので、その辺について、もう少しだけ書かせてください。終わってから、「食べ物が作る健康」シリーズに行きます。
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