2007年07月02日

「健康」という病・3

さて、著者は日本の禁煙政策は形式的であると批判しているが、その通りだと思う様な出来事があった。

きっかけはSNSへのある書き込み。某子ども病院の入院している子供に付き添っている母親が、病院内でこっそり飲酒したり、喫煙しているというトピックが立った。

ちなみにトピ主が、その両親の職業を書いたのだが、それが例えば「公務員」とかだったら、ちっとも問題にならなかったのだろうが、「職業差別」をしていると、それに噛み付く発言が大勢を占めつつあった。ワタシは、客観的に煙草や飲酒に親和性がある職業なので、それは「アルコールやニコチン依存症」の可能性があると書き込みしたら、「ニコチン中毒」に近いと、こちらでは思える人が、反論して来た。

「中毒」になったら「廃人」みたいになるので、そんなコトはナイと。「中毒」の定義をドコに置くかで、問題は全然違い、ワタシは吸うべきでナイ場所とか時間を我慢出来ない人は当然その範疇に入ると思うし、少なくとも害を認識しているのに吸わずにはイラレナイ人は、最早軽いけれども「中毒」だと思っている。

反論した方は、「ワタシの子供が入っている病院(トピの話題とは別の病院)には喫煙所があるのだから、吸って何が悪い!!」とか、「妊娠してもタバコをスグに止めれば胎児に問題はナイと書いてあった」と言っていた。何も、妊娠している人を恐怖に陥れたくはナイが、アメリカでは「喫煙は肺がん、心臓病、肺気腫の原因となり、さらに妊娠合併症を引き起こす可能性がある」などと、タバコのパッケージに記載することが義務づけられたのは、かなり昔だというのに。

「日本のタバコにも、煙草の害を示す表示がある」というコトを述べていたが、本当のタバコの怖さを知らなかったというか、耳を貸したがらなかった。
アメリカのタバコ会社は、一九九八年十一月総額二千六十億ドルというとんでもない金額の賠償金を四十二州に支払うことになった。

タバコ訴訟が、タバコ会社の完全な負けに終わり、そのつけが結局東南アジア、日本に回ってくることになる。アメリカのタバコ会社は非常に綿密な計画で、日本、アジアに進出してきている。

アメリカのタバコ会社はこの裁判での賠償金を稼ぐために、国内で失った市場を、海外へ求めるしか方法がなくなった。

いかにもマナーを守って喫煙をしている、というイメージ広告がテレビから流れてくるが、それはマナーを守ることではなく、喫煙を勧めていることに変わりはない。テレビでのCMはそんなイメージを非常に強調するものになる。そこに若者は飛びつく。

喫煙者の多くは、からだに悪いのを知っていながらやめられないという場合が多いが、若者は「かっこいい」という感覚でタバコを口にする。
そして、長じてからだに悪いのを知っていながらやめられないという「ニコチン中毒」の人が出来上がるのだ。

前に、「中毒と依存症」関係のコトを書いたコトがあるが、「中毒」になってしまうと言い訳ばかりを考え、何とか自分を正当化し、言い逃れ様とする。それは他人に対してよりも、自分に対して「摂取の言い訳」となり得るからだと思う。心から、本当に「毒」なのだと認識するコトさえ出来れば、徐々にでも手を切れるのだが。

若者に効果的な禁煙政策は唯一、広告しない、購入しにくくすることである」という著者の意見は正しい。映画を見ていても、時々、ここぞという場面でタバコを吸うのは止めるべきなのだろうが、そうは思わない人が多いらしい。

世界のタバコの中には、「ホラー」顔負けの、「これが喫煙で汚れた肺です」という写真を載せているトコすらあるのだが。

合法ドラッグなのだから、これ以上は言えないが、少なくとも「タバコやアルコールは合法ドラッグと呼ばれる麻薬なのだ」というコトだけは覚えておいて欲しい。「ヘロインやコカインと同じで、禁断症状すら出るものなのだ」というコトを。
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この記事へのコメント
病院敷地内はもちろん禁煙なんですが、職員は柵や塀の1m外で(笑)みんな並んで吸っている。不気味だ・・。
患者様は禁煙コーナーがあるのに、人通りの少ない木の傍ですっていらっしゃる。私は、70代のおばあちゃんに「吸うところ決まってるでしょ。それにやめるように言われてんじゃないの?」って注意してあげました。50代のおっさんはいかにも何も言ってくるなみたいな顔してたけど、言わしてもらいました。電車の中で化粧や大騒ぎをしていて注意しないのと同じになってしまいますからね!
こういうところから美しくしないと。
さて、医療費31兆円で騒がれていますが、ギャンブル業界(パチンコ・競馬競輪・宝くじ他)に34兆円使っていますね。まぁ、楽しいことの方が好きなものです・・。
Posted by 地方医師 at 2007年07月02日 15:52
ここ数日なんかだるかったんでご無沙汰してしまってすいません、それなのに訪問していただいて^^

俺は呼吸障害もあり絶対むせて周りをビビらすので9年ほど禁煙してるんですが未だに吸いたいですよ、匂い大好きで。
でもやめたいのにやめられない人のイライラ感とか昔からわからないんです、依存症かってくらいヘビーなくせに数年とかやめたいときにやめられてたから。
同年代よりは喫煙期間長かったのに意思も強くないし・・変人ですかね(笑)
だからなのか場所をわきまえない喫煙者なんかを見るとちょっとだけ悲しくなります、近年の魔女狩りみたいな煙草迫害&喫煙者迫害っぽいのはどうかと思うけどそうさせてるのはあきらかな健康への害であったり喫煙者のマナーの問題もあるのに未だに気づこうとしない人がいるんですよね。
Posted by 小太郎 at 2007年07月02日 18:23
主人もとてもよく吸います。他のことは健康のため、健康のためって言うのに・これはまた別物に考えているみたい。
でも大人の男の人にうるさく言っても絶対無理だし・・
喧嘩になるのもいやだし・・
でも家族も被害者なんだけどね。
Posted by 松じゅん at 2007年07月02日 18:54
地方医師さん、赤裸々な体験談ありがとうございます!!

長野県でも、前知事の時に敷地内完全禁煙になった時に、県庁の周りで大勢吸っていて、「みっともない!!」というコトで屋上に喫煙所が設けられたのですが、県議会議員の控え室では「治外法権だ」などと暴言を吐いて、スパスパやっていた人がかなり居たそうです。

皆さん、『死にたいなら勝手に死ねば』という気持ちもあるのですが、周囲の人々が気の毒なので、勝手に禁煙運動しております。

医療費31億円というけれど、終末医療にかなりの部分が充てられています。それよりも「未病」を治したり、健康的に患者を保ったら報奨金みたいにしたら、Dr.も意識改革するでしょう。‥‥現在の医療体制では無理だろうけど。
Posted by koyuri at 2007年07月02日 20:00
小太郎さん、一日一クリックは欠かせませんから(笑)

ともあれ、健康に生きたいと思ったら、吸わないコトです。最近のワタシは、飲酒すらホトンド控えております。これ以上デブになりたくないので。

飲酒もホドホドならイイとはいうものの、飲み出せば適量を守るのは難しいそうです。適量は守れそうですが、メタボリックは止められそうにナイので、我慢しています。

美味しいモノを食べたり、飲んだりするのが、読書に次ぐ楽しみだったりするので、ナカナカ辛いですが‥‥少なくとも「活字中毒者」であるコトだけは、自覚しています。
Posted by koyuri at 2007年07月02日 20:07
松じゅんさん、それこそがハマってしまった方の、典型的な考え方なんですよね。

ともあれ、受動喫煙で困ってらっしゃる方々のタメに、もっと大々的に禁煙活動が推進されるコトを願っています。

ちなみに、子供のコロの家の仕事の手伝いで、灰皿掃除が一番手に臭いが付くのでイヤでした。今も、お客さんで吸う人が帰るとイヤイヤ掃除してますが。

アト、学生時代に電車で帰省したりすると、臭いが何時までも服に染み付いているのに辟易しました。今は、禁煙車両がホトンドになって、とても有難いです。
Posted by koyuri at 2007年07月02日 20:14
 
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