2007年08月29日

「子供は宝」、皆で守ろう

そもそも、人間なんてどんなに頑張って子供を産めたとしても、数十人。現在の日本では、大半が一人や二人の時代ですから、自分の子供だけ何とかなんて、チャチな考え方をしていても、下手すれば、行きずりの見知らぬ他人に殺されたりする時代なんです。飲酒運転事故に巻き込まれたり、というコトもあるかもしれませんが‥‥

だから、もっと大きく考えて、自分の子供だろうが、他人の子供だろうが、チャンと育って素晴らしい未来を作って貰えば、老後も安泰になるのですから、全ての子供達に幸福になって貰うコトは、最終的には自分の幸福にも繫がるのだと思います。

昨日の本には実の親に長年、性的に虐待され続けた少女や、全身裸にされて首だけ出した状態で雪の中に埋められて、その側で母親がピースしているのを内縁の義理の父親がカメラに撮ったという幼児がやがて殺されたなんて話が、イッパイ書かれています。

しかし、財政赤字の今、福祉に充てられる予算は削減されるばかり。心ある職員が精一杯やっても無理な場合も多く、専門の知識がナイから、虐待を見逃す職員もかなり存在する様です。

警察と役所の連携の悪さが、それに拍車を掛けているみたいですし。ともあれ、児童虐待防止法を読んで、語尾がとても気になりました。国及び地方公共団体の責務等の第四条を読むと、4つある全ての条文の末尾が、「‥‥関係機関及び民間団体の提携の強化その他児童虐待の防止等のために必要な体制の整備に努めるものとする。」、「‥‥児童相談所職員の人材の確保及び資質の向上を図るため、研修等必要な措置を講ずるものとする。」、「‥‥必要な広報その他の啓発活動に勤めるものとする。」、「‥‥近隣社会の連帯が求められていることに留意しなければならない。」といった感じで、努力目標の域を出ない様に感じます。

第五条の「学校の教職員、児童福祉施設の職員、医師、保健師、弁護士その他児童の福祉に職務上関係のある者は、児童虐待を発見しやすい立場にあることを自覚し、児童虐待の早期発見に努めなければならない。」と比べると、かなり弱い表現になっています。それでも、アメリカの「児童虐待通告法」などで医師や教師ら専門職が対応を怠ると資格を剥奪されたり罰金が科せられることがあるのに比べると、全く弱いのですが‥‥

何も、「ミスをビシビシ責め、恐怖で縛り上げて、児童虐待を発見しろ!!」と強圧的になるコトを望んでいるのではありませんが、日本の社会は、特に公務員が冒した失敗に対して、ホトンド責任を求めない傾向が強過ぎると思います。

ミスをしたら、多少のペナルティがあってしかるべきで、そうでなければ仕事に緊張感など、全く生まれません。精一杯やって、ダメだったのと、やるべきコトすらやらなくて、ミスを犯したのとは、分けて考えるべきです。この点が、正に社会保険庁の対応と類似していると思うのです。

過失は許すが、故意は許さないというコトをもっとハッキリ、条文に書き込むべきだったのではナイでしょうか? 
虐待された子供は、少年犯罪を起こしやすいというコトもあり、非難されるべきは、問題を起こした子供にもありますが、それを防ぐタメの努力を大してしていない行政にこそあると思います。
厚生省(現 厚生労働省)は九八年度、初めて児童虐待対策費として二億七八〇〇万円を計上した。しかし、これは岩手県の児童相談所三か所の一年分の予算(人件費込み)の半分に過ぎない額なのである。
一方、児童虐待を所管する同省児童家庭局では少子化対策に大きな予算を投入している。たとえば、タレントの安室奈美恵とSAMの長男を登用した「育児をしない男を父とは呼ばない」というキャンペーンのためのポスターとテレビCMには五億円が投じられたのである。
と書かれているのを読むと、「おっとっと‥‥」と思ってしまうのは、ワタシだけでしょうか?
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この記事へのコメント
今回の記事に関することだけじゃなく、大抵の条文は語尾が
「〜を講ずるものとする」とか「〜と努めるものとする」など
無責任な語尾になってますよね。
講じた結果どうなるか、どう努力するのかを知りたい訳で、
条文自体、何の意味も無い気がしてきます。

私たちも虐待を無くす為には警察や役所にだけ任せるだけじゃなく、
近隣の普段からの目が虐待を無くすのには必要ではないかと思います。
「近所の目」を生かすのが、警察であり、役所じゃないでしょうか?
Posted by BOOちん at 2007年08月29日 21:09
>もっと大きく考えて、自分の子供だろうが、他人の子供だろうが、チャンと育って素晴らしい未来を作って貰えば、老後も安泰になるのですから、全ての子供達に幸福になって貰うコトは、最終的には自分の幸福にも繫がるのだと思います。

ほんとにそのとおりですね。

全ての次の世代の子達が行きやすい世の中を
作っておいてあげたいものです。
Posted by 松 at 2007年08月29日 22:13
BOOちんさん、本当にその通りです!!

それにしても、個人責任を問うならば、まずは公僕の方々からというのが、普通は当然の発想だと思うのですが、日本は「お役所天国」と呼ばれるだけのコトはありますね。
Posted by koyuri at 2007年08月29日 22:26
松さん、世の中はやっぱり「ギブ・アンド・テイク」だとワタシは思うのです。だから、ギブしやすい若い時にこそ、社会に貢献して、老いたらそれなりの見返りを期待するコトは悪いコトではナイと思ってます。

子供達を大事にするコトは、未来の自分も大事にされるかもしれないと思えば、決してイヤとは思わないハズなんですけど、今は刹那的な人も増えてますからね‥‥
Posted by koyuri at 2007年08月29日 22:30
「子は宝」と昨日のメールで国会議員に訴えたですけど真意は届いてるんでしょうかね。
正直今はそれどころじゃないだろうけど。。

子を育てるのは親だけじゃないですからね。
親と限定した結果が現代の荒廃ぶりをもたらしたのかもしれないな!と昨日メール打ってて思いました。
Posted by 小太郎 at 2007年08月29日 23:33
小太郎さん、全くその通りだと思います。

厚生労働省の悪事が、続々と暴かれようとしている今こそ、微力ですがチャンスだと思ったのです。無理は承知の上ですが、知らない人もかなり多い問題だと思うので、少しでもそのキッカケになれればと思います。
Posted by koyuri at 2007年08月30日 18:02
 
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