「テロ特措法」が委員会で可決されたけれど、果たして我々はどれだけアフガニスタンについて知っているのでしょうか?
五年前の小説ですが、日本のアフガニスタンに対する外交について、楽しませてくれつつ解説して貰えます。
アフガンの風
日本の援助はどう使われているのか?
多額の援助をしても、外国から感謝して貰えないのは何故か?
本当に日本の税金は、世界のタメに使われているのか?
というコトが、小説なので実に明快に書かれています。ノンフィクションでコレを書こうとしたら、おそらく問題があるでしょうからね。
アフガニスタンがエネルギー問題でとても重要な地域だからこそ、世界の様々な国々が入り乱れて利権を求めて、援助しているのだというコトがスッと理解出来ます。
ともあれ、日本国内ではマスコミが報道しないので、アフガニスタンはイラクと違って、戦闘地域から脱しているという感じがしますが、米国人が今年も百人以上亡くなられているのですから、おそらくもっと多くの地元民は亡くなっているハズで、まだまだ紛争地域なんだというコトですね。
外交官の方々の非情さ、立身出世欲、そして公私混同に近い行状も、考えさせられます。本当に、石油や水を提供するコトが、日本の国益になるのかというコトを、自分の頭で考えてみるには、最良のテキストかもしれません。