危険運転とは何を指すのか?
日本という国は、「曖昧さ」が好きな国だと思うのだが、だからといって基準が曖昧なのに、厳格に基準をというと、こういう判決になるのかと思ったのが、福岡市の飲酒運転で三児を死亡させた事故に対する福岡地裁の判決。
危険運転致死傷罪の立証には、高いハードルがあり、飲酒などの影響で正常運転が困難な状態で走行し、制御困難な高速走行で赤信号をことさら無視した高速走行などを故意に行った場合とされている。
この『故意』というのがクワセモノで、その時のコトを正しく立証出切る人物はドコにも存在しまい。何故なら、事故を起こした当の本人は酔っ払っているのだし、他人に人の心を読めるハズはナイからだ。
前から、このブログで書いているが、飲酒を強要されたのではナク、運転を強要されたのでも無ければ、ソレは「故意」なのだと考えない限り、答えはスッキリしないに決まっている。
ともあれ、今回の判決によって、飲酒運転して事故を起こしたら、救助するコトなく逃げて、水などを大量に飲んで、犯罪の隠滅を狙うか、刑の軽減を図る人間が増加する可能性は高い。
高裁以降で違う判決を出して頂くか、もっと法律を厳しくするしかナイだろう。
ともあれ、犯罪に対する量刑というモノは、犯人に対する処罰という意味合いもあるのだが、それによる犯罪の抑止という意味もある。
あまりに法律の原文に忠実になると、その法律の目指すべきトコはドコなのかという、あまりに単純なコトが欠落してしまう。
トラック運転手の飲酒事故が、この法律を創ろうとしたのだから、そのコロのコトを思えば、今回の判決が「如何に血の通っていない判決」なのかを理解出来るハズだ。
素面でうっかり誤っての事故と、飲酒運転での事故は絶対に違うハズだ。少なくとも、遺族に対する保険金からの支払いもナイのだから、金銭的にも遺族に対する補償が出来ないのだから。
似た様な気持ちになられた方々は、大勢居ると思っているのだが‥‥
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Posted by seitaisikoyuri at 21:13│
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裁判官のパフォーマンスだね。目立ちたかったんだ。確かに不備な点はある罰則だが・・・。
3人殺して8年にも満たなくて済むなんて常識としてもおかしい。
あらさがしさん、それを言うなら、「一般の殺人と車の事故による殺人との量刑の違い」も問題になりますが‥‥
少なくとも、酒を飲んで運転というコトは、法律で禁止されているのですから、もうそれだけで「故意」だと普通は思いますよね。
杓子定規というのも、時と場合によりますよね。
これだけのアルコールを口にしても??
どうしたことなのでしょう。
それにしても3人、本当にかわいかったですね。
見るたびに涙が出てしまいます。
裁判官も時には犯罪者になることがありますね。今回がいい例だと思いました。
一日遅れの誕生祝いで、回転寿司に行ってきました。若い頃のように皿を何枚も積み重ねることが出来ないのが悔しいです。(^∇^)
俺ホント法律とか裁判とか嫌いですよ。
昔から大ッ嫌い!
ただの言葉遊びで終わらせてて、問題にしなきゃいけないとこはてんで無視ですよね。
酒飲んで車乗ったことだけで危険ですよ、若い頃ガンガン違法してた俺に言う権利はないんだろうけど。
事故起こした後で逃げたことをどう見るのってことですよ。
人として間違ってる!
なんだかんだいって3人殺してるんですよ、論じるとこ違うって!
どうかしてるですよ。
お得意の殺した人数うんぬんで言うなら30年でもあまいくらいだ!
まったく驚いた判決です。
なんのために出来た「危険運転致死傷罪」なのか素朴な疑問を感じます。裁判官の判断と民意との大きなズレがあるように思うのですが・・・。
私のブログでも今回の問題をテーマして明日発行いたします。
セサミさん、法律を原文に沿って解釈すればこうなるのかもしれませんが、明らかに行き過ぎです。
確かに、今回のお子さんは気の毒でした。タダ、もし被害者が大人だったとして、一家の大黒柱だったら、その家族は保険金による救済もママならずに、下手すると路頭に迷う可能性もあります。
飲酒は保険金支払いの免責に当たりますから。
ソレを考えると、飲酒運転事故は厳罰で臨むコト、そして、裁判の判決も社会的な抑止を念頭に置かないと、社会的モラルはメチャクチャです。
逃亡を助長する様な判決ですよね。
としきさん、「裁判官も時には犯罪者」言いえて妙ですね。
頭が堅すぎるのも、考えものですね。
小太郎さん、そうですね。
殺した人数というのも、車を運転していると甘いのですが、ともあれ本当に業務上であり、かつ過失なのと、飲酒してとが一緒の業務上過失というコトでは、バカバカしくてやってられません。
こういう事件があるからこそ、裁判員制度が大事なんでしょうね。悪知恵が働く人間に有利な判決では、到底承服できませんね。
takachanさん、予想されてた判決とも言えますけどね。
検察に「業務上過失罪」でと、昨年裁判所が命令した時から。
それにしても、誤魔化そうとした方がお得なんて判決では、世の中がマスマス変になります。
そういうコトも、念頭に置くのが当然だと思うんですけどね。
ニューヨーク州ですと、ビール12oz(約350ml)を飲んだら、運転するまで1時間は間をあけなければならない、と目安を教えられます。
ビール12ozは、おおよそ一杯、ですから他のアルコール類でも一杯=一時間を目安にしなさいなります。
免許試験にも出ます。
他の州も全部同じと聴いたように思いますが、ちょっと自信なし。
ひっくりかえせば、飲酒本数x時間だけ開いているかどうかが証明できると飲酒運転が証明できるのですね。この事件はたしか飲み屋をハシゴしてますよね? お会計から割り出せるのではないかと思います。
日本はナニゴトも厳密で正確を期するために、こういう極めて解りやすく社会的認知を得やすいがアバウトである考え方で物事を仕切っていけないところがあります。
今回はそれが裏目に出たなぁと感じます。
あきこ♪さん、物知りなんですね!!
今回のコトは「重箱のスミを突いて」出た判決でしたね。
正に「木を見て森を見なかった」と思います。