2008年09月11日

子供は親の鏡

なんだなとつくづく考える。我が家の娘がそそっかしいのも仕方ナイのかもしれないしなどと。

ともあれ、今はマタマタ貫井徳郎さんにハマっている。
空白の叫び 上
昨日読んだ「修羅の終わり」も「崩れる」も面白かったが、この方は長編の方が読み応えがあるタイプの方なので、上下二巻は本当に嬉しい。まだ、上巻しか読んでないが、こういう長編を読めると思うとワクワクする。(ちなみに、ストーリー自体はかなりリアルなので、それにはときめかないのだが、伏線がバリバリ張ってあったり、オムニバス的に色々な見方から物語が語られる手法自体はかなり好きなので‥‥)

今の我が息子と同じ歳の三人の少年が、バラバラに殺人事件を起こし、少年院に入れられて、お互いが出会うというストーリーなのだが、如何に少年院という生活は過酷なのかが語られており、本当はこういう話の方が、犯罪の抑止力になるのだろうとすら思う。

それにしても、「三笠フーズからは複数の仲介業者などを通じて、700キロが大阪府内の業務用食品流通業者に渡った。最終的にこれらの米は今年5〜9月、給食会社「日清医療食品」(東京都千代田区)を経て、119施設に販売された。施設は特別養護老人ホームやグループホーム、病院など」というニュースや、「「法務省は11日、法科大学院(ロースクール)修了者を対象とした08年の「新司法試験」の結果を発表した。3回目の今年は、74校の6261人が受験し、2065人が合格。合格率は33%で前年の40.2%を下回り、2回連続して下がった。3校では合格者がゼロ。法務省が設定した合格者数の目安(2500〜2100人)も下回った」というニュースを読むと、政府の絡む問題には、少々詐欺的な部分も含まれていて、こういう社会ならば、こういう少年達が存在しても無理はナイかなと、思わざるを得ない。

法科大学院を出さえすれば、司法試験に合格すると信じた人々の中には、人生が狂ってしまった人々も存在するのではないかとか考えてしまう。無論、能力が劣る人を合格させるべきではナイのだから最初から甘い夢を見させなければイイのにとか、病気で入院している人々や、体力が落ちた老人にメタミドホス汚染米を食べさせる日本の社会は、中国のレベルと五十歩百歩だとか‥‥

毒ギョーザ事件やオリンピックなどで、中国批判を繰り返していた人々は、人間はドコの国にあっても、悪が存在するというコトを受け入れられないのだろうが。

人間の奥深くに眠っている悪の存在を見つめ続ける著者の作品を読んでいると、人間の理性というモノは脆いものだと思いつつ、それでも弱さやどす黒い欲望ををさらけ出さずに生きていられるというコトは、幸せなのかもしれないと、我が身を振り返させてくれる小説だ。
人気blogランキングへ←応援よろしくお願いいたします

この記事へのトラックバックURL

 
にほんブログ村 健康ブログへ