2008年09月12日

貧困ビジネス‥‥

「ネットカカフェ難民」という言葉は、かなり有名になったが、この言葉を生み出した著者の本を読んで驚いた。

「貧困ビジネス」という、弱者を絞り取るのが目的みたいなビジネスモデルが、この世の中に存在していて、弱者が蟻地獄から這い上がるのを引きずり下ろすみたいな商売というか、弱者こそが御得意様みたいな商売が成り立っているというのだから‥‥
ネットカフェ難民と貧困ニッポン (日テレノンフィクション 1)
消費者金融は、「10万円借りたい」と申し出た男性に、むりやり100万円を貸し付ける。

ゼロゼロ物件は、インフルエンザで寝込んでいる男性が、「インフルエンザが治ったら医師の診断書を添えて家賃を持っていくので待ってほしい」と頼まれても、寝込んでいる男性を荷物も持ち出させることナク、鍵を交換して追い出した上に、残った荷物は処分して部屋のクリーニング代に充てるとして取り上げる。

派遣業の許可も取らずに、派遣したり、偽装請負して、若者を使い捨てる。

これでは、若者たちが「秋葉原事件」を真似したくなったり、『戦争で体制が一気に変わって、上でいばっている連中もガラガラポンでひっくり返れば気持ちが晴れる』と思ったとしても無理なからぬコト。

タダ、そんなコトをしても、被害者はホトンド体制側にはナク、弱者がややマシな弱者を巻き込むコトが出来るくらいなんだけど‥‥

本物の大金持ちは、自分で秋葉原あたりに行かないだろうし、戦争だって戦地で真っ先に殺される場所に立たされるのは、何時でも何処の国でも、貧しい下士官だというコトを忘れている気がする。

残念ながら、そういう思考能力すら奪われているのだろう。少なくとも、農水大臣の事故米偽装にに対するコメントを聞いても、完璧に他人事ではないか。

高級料亭で、高級な酒を呑む人々には、全く無縁の出来事にしか思えまい。

弱者を「蟻地獄」に留めておいて、むしるだけむしろうとしている日本の貧困は、このままだとマスマス多くの人々を巻き込む可能性すらあるのかもしれないとすら思った。
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