今の時代は、昔と比べると確実に皆が裕福だよなと思ったりもする。
というのも、「日銀が発表した3月の企業短観によると、企業の景況感を示す業況判断指数が大企業・製造業でマイナス58で、水準・悪化幅とも過去最悪。これまで最悪だった第一次石油ショック後の1975年5月調査のマイナス57を下回った」というニュースを聞いた後に、こちらの本を読んだからだ。
著者とは、少し世代が違うのだが、それでも記憶の片隅にある1970年代を思い返してみると、日本全体がメチャクチャ貧しく、石油ショックの時代より景況感は悪いかもしれないが、当時のコトを思えば今は、当時の近未来と言っても過言ではナイと思う。
携帯電話を持つコトが国民のスタンダードになったり、TVの録画を個人で簡単に出来るようになり、パソコンを使って見たい映像を簡単に入手出来たりするなどと、誰が思っただろうか。
学生の下宿なんて、単なる間借りだったりして、部屋にバス・トイレが付いているというのは、本当に少なかったワケで‥‥今みたいに、専用のバス・トイレだの、ネット回線が付いているだのなんて、夢のマタ夢。
景気が悪い、景気が悪いとマスコミでアナウンスするから、マスマス景気が悪くなると主人の母は言うけれど、結局、最早、どうしても手に入れたいモノが少なくなったコトこそが、景気減速の一番の原因ではないかと。
新車は買わなくても、簡単にリースなんかも出来てしまうし、そんなに簡単に壊れないのだから、長年乗ってもイイのだと皆が考え始めているワケだし、TVだって地デジじゃなくても、別にアナログで良ければチャンと見れているワケで、モノを大事にするのがエコだと言われているのだし‥‥
などなどと、昔みたいなハングリーな気持ちが失せているのが、今の不景気の最大の原因なのだろうという気がします。
エコじゃなきゃダメだと言われ、景気を良くすべきだと言われるなんて、両極端のコトをしろと言われているワケで。
本当にエコが大事ならば、経済の縮小は仕方がナイことなのだし、景気回復が大事となると、地球の滅亡が早まってでも、消費を拡大するしかナイのだし。
どちらも、というのは虫が良すぎる話なんだと思うのですが‥‥