2009年11月16日

暴力飯場という現実

昨日の映画は映画として、現実的にはほんの一握りだけが自由になれるという現実では困るなと思いつつ、この本を読んだら「暴力飯場」についての詳細が書かれていた。

派遣村 国を動かした6日間派遣村 国を動かした6日間


そのダマしの手口とは、「給与は三〇万円で二ヵ月、建設現場で働いてみないか」と声を掛けられ、誘いに乗って群馬県の山中に行くと、プレハブの宿舎で、布団代、毛布代、食事代、家賃で一日に一万三〇〇〇円が日給から引かれるシステムになっているそうだ。

しかも、最初の内は仕事が割り振られず、待機の日が多く、日々引かれる生活費によって、あっという間に借金が出来て、借金返済のために飯場への滞在が長くなり、一月や二月では帰れなくなる。借金が増え始めてから、初めて仕事が入るのだそうだ。しかも、山奥なのを良いことに、缶ビールの小さいのが一本五〇〇円、タバコも一箱五〇〇円以上。仕事を割り振られずに日々を送っていると、一〇万、二〇万円の借金がすぐ出来る。途中で脱走を試みて失敗し、リンチにあう若者も居るという。

現実は、小説より奇なりとは言うものの、本当に悪いコトを考える人は、浜の真砂が尽きるとも無くなるコトはナイ様だ。

ともあれ、今年、政権交代が可能になったのは、「年越し派遣村」みたいなコトが在って、「格差問題が日本に存在する」という事実をビジュアルに日本人が感じとったからかもしれないとすら思う。

ダマされた人が悪いという社会が続く限り、人間、真面目に生きるのが馬鹿らしくなってしまう。

今年の年末は、「派遣村」が無くても生きられる社会になっているだろうか。そろそろ、年末が近づいて来る。

政権が代わって良かったのかどうかの、最初のハードルが見え出したのかもしれないと思った。
人気blogランキングへ←応援よろしくお願いいたします

Posted by seitaisikoyuri at 22:55│Comments(8)
この記事へのコメント
>暴力飯場という現実

業種は違っても似たようなことがございます。

例えば、コンビニのフランチャイズ方式などにも共通点がございます。

缶ビール、タバコが500円とは・・・・・。
Posted by takachan at 2009年11月17日 09:39
ひどい!まさに現在の蟹工船ですね

Posted by 松じゅん at 2009年11月17日 18:57
takachanさん、そうですね。

タダ、少なくともリンチはされないでしょうから、まだマシかも。

ともあれ、ダマされて搾り取られる人は、様々な業種に様々な形で存在してますよね。
Posted by koyuri at 2009年11月17日 21:09
松じゅんさん、正におっしゃる通り。

完璧に犯罪だと思います。
Posted by koyuri at 2009年11月17日 21:10
若い頃に飯場に連れ込まれ散々な目にあいました。タコは大切な働き手なので身体的なダメージのリンチはありませんがその反面、精神的な虐待がまかり通っております。その一つが男色行為です。
Posted by Ryou at 2019年09月04日 00:10
Ryouさん、かなり前の記事を探して来て下さって、有難う御座います。

男色とは、かなり酷い虐待ですね。

大変な目に遭われても、今は安心して暮らしていらっしゃる事を、祈っております。
Posted by koyuri at 2019年09月04日 20:25
岡山の変態糞土方が、そのたぐいじゃない事を祈りますよ。
あ○○○さんというそうですが。
Posted by 「南斗のエヴァンゲリオン」ファン at 2022年09月18日 00:06
「南斗のエヴァンゲリオン」ファンさん、本当に昔のブログにコメントして頂いて、有難う御座います。

タダ、お名前は一部しか載せないでおきます。私には、その名前の人がどういう人なのか会社なのかも、皆目見当が付かず、調べようもナイので‥‥

日本の世の中には、思いもよらない奴隷状態の人も、多く存在するとの記事を少し前に読みました。

>そのたぐいじゃない事を祈りますよ。
とのコトですが、私もそう祈りたいです。
Posted by koyuri at 2022年09月18日 17:25
 
にほんブログ村 健康ブログへ