を代表する意見が、何度か語られているけれど、本文の全てを読みたいと思っていたら、その辺の顛末を含めて本になっていたので読んでみた。
若者を見殺しにする国 私を戦争に向かわせるものは何か
左寄りの思想をしていた若者を、戦争に希望を見出さざるを得ないホド追い込んだ社会への爆弾発言なのだというコトは、理解が出来ました。
タダ、正直、戦争に限って言えば、三十歳を過ぎているとなると、戦場に駆り出されても、防衛大学を出た上層部とか、昔で言う陸軍士官学校みたいなのを出た若者に、こづかれるのがオチだし、自分が死んでも奥さんや子供が無いのでは、恩給を貰うのもホトンド無関係な親戚だなと、ついクールに考えてしまいます。
我が父親は、意味もナク殴られるのがイヤさに陸軍士官学校を出た人間ですし、従軍看護婦だった母親は陸軍幼年学校を出た若造が「兵は‥‥」などと他人を見下した発言をして腹立たしかったと言ってたので、三十歳を過ぎて入隊すれば、他人を殴るつもりが殴られる可能性の方が大だろうと思ってしまいます。
もっと言えば、この本から数年しているので、戦争になっても年齢制限で入隊を許されなくなる年齢も著者は近付いているので、結局、戦争によって食糧不足になって苦しむ可能性の方が高くなりそうなどと思ってしまったり。
それでも、今日、家に用事で来られた方の息子さんは、大学を出て陸軍士官学校みたいなのに合格したけれど、まだ入校を許されてナイので、就職浪人するかもしれないと言ってらっしゃいましたので、生きるタメなども含めて自衛隊という若者が増えている可能性は高いですよね。
「同情するなら、金をくれ」というのは昔のドラマの名セリフでしたが、マジに現実を生きている若者がそう思う社会というのは狂っているとしか思えません。
実際、我が家とて主人はかなり薄給(時給800円とか)で働かされてますしね。昔、良かった時代の蓄えが無かったら、とても子供二人に安心して高等教育など受けさせられませんし、周囲には、子供に大学は諦めて欲しいと頼む親も存在してますし。
タダ、確実にそうやって若者を生き難くしたのは右の人々なのだと、若い頃は自民党に投票していた者として反省してます。
今や、完全無党派になってしまいましたが、若い時はそんなに深く政治というモノを考えて無かったですしね。
バブル崩壊後に社会人となった世代は、ある意味人生には素晴らしいコトがあるという経験が皆無なので、ヤケのヤンパチになっても仕方ナイ部分もあると思います。
でも、戦争中のイヤな体験を耳にタコが出来るホド聞かされて来た身としては、やはり戦争って一部の上層部の人々だけがイイ思いをするんだよなと思ってしまいます。
世の大半は、戦争で辛くて苦しい思いだけをするのが現実。
「こちらもワーキング・プア」が解消する社会になればイイのにと、実感を伴って思っている身ですけど、可愛い息子を戦場にはどうしても出したくナイし、世の若者にも戦場で露と散って欲しくありません。