2010年09月05日

消えた高齢者〜無縁社会の闇

NHKの無縁社会シリーズは、前から見て衝撃を受けているのだが、本日の放送はある程度、予想の範囲内であった。

タダ、TVで放送するコトの意義は大きいと思われる。

親の介護をするタメに仕事を辞め、親の年金で生活をする人というのは、確かに増えつつあると思うからだ。

今年の農業従事者は増えたというニュースが前にあったのだが、長野あたりだと親が歳をして農業が出来なくなったから、会社でリストラされつつあるので、農業をするタメに会社を辞めたという話をチラホラと聞く。

そういう方々は、農業では所得があまり上がらなくとも、それなりに食べる物は作れるし、万が一親が亡くなられたとしても、自分の年金が出るまで何とか食い繋げる可能性が高いので、年金詐欺まで追い詰められる可能性は低いと思われるが、都会で似た様な状態になった場合には、本当に困るだろう。

定年までチャンと勤め上げ、年金が出てから親の介護といった風に、人生の筋道が上手く行くとは限らないのが人生だ。

特に、介護するにはある程度のお金も必要だし、家族の居る人の施設への入居はどうしても遅れがちになる。

長妻厚労大臣のインタビューが流れていたが、少なくとも介護認定の際には、望む人には各世帯の所得状況を調べて、家族介護している場合の問題点とか、ある程度の所得保障の必要性がナイかどうかも調べて、何とかすべきではないだろうか。

高齢社会が進む中、全ての老人を施設で見るというのは、財政的にも人的にも無理があると思う。

家庭で出来るコトは家庭で、外部に任すコトは外部でという住み分けをすべきではないか。

高齢者問題というのは、生きている限り全ての人々が人生のドコかで直面すべき問題であり、正面から取り組むべき問題だと思う。

生活保護の水準より劣悪な環境で過ごしている老人は、かなりの数に上るだろうし、おそらく簡単には解決出来ない問題だとは思うが、団塊の世代が定年になり始めている今、最早、先送り出来る時間は残されてはナイと思う。
人気blogランキングへ←応援よろしくお願いいたします

この記事へのトラックバックURL

この記事へのコメント
介護問題は今からもっと深刻なものになっていくと思いますし、ちんたら議論している時間もないと思います。現状をいろんなバイアスを取り除いた上で何が必要なのかしっかり分析して対応を考える必要があると思います。それも肩書きばかりの有識者の意見だけでなく現場の意見や当事者の意見を取り入れつつ、いろんな利害関係があるとは思いますが、どこかで妥協点を見出す必要があると思いますね。
Posted by 鍼医K at 2010年09月06日 00:06
鍼医kさん、本当にそうです。

もう待ったナシなのだというコトを早く政治家に気付いて欲しいですね。
Posted by koyuri at 2010年09月06日 10:21
都会では核家族化が多く特に公営団地に住む高齢者が多くなっています。
世の流れなのでしょうか・・・・。

私の仕事関係の高級有料老人ホームに入居している方なのですが高いお金を払っても真心あるサービスを受けられずにいるのです。
Posted by takachan at 2010年09月06日 14:48
いつもブログを拝見させて頂いております。
現在の日本の高齢化率は22%でありこれからこの比率は
少子化の影響もあり上がるものと推測されています。
いずれは介護を受けたくても受けられない介護難民が増えるものと思われます。生活保護制度については様々な意見があると思いますが、生活保護費よりも低い収入で生活している世帯が全国で約597万世帯との統計もあります。
また、低料金で『衣食住並びに介護付き』の特別養護老人施設には全国で入所待機者が約42万人も存在しています。
長寿国である日本国として将来不安をいだいている高齢者はかなり存在しているものと感じています。
介護保険制度の問題点として安易に親の介護放棄がされているとの問題点もありますが、私は嫁や子供たちが非常に大変な介護から解放、もしくはその介護者を援助するものだと学びました。都市部と地方の地域的な慣習は違うものだと思いますが、私は困っている方や悩んでいる方の一助になればと考え男ながら登録型訪問介護者として採用され働くつもりです。お年寄りや知的障害者並びに身体障害者から「ありがとう」という言葉が聞ければ幸いですから。
Posted by 風来坊の根無し草 at 2010年09月06日 22:08
takachanさん、本質的に介護というモノは、一対一以上のケアをされるコトがベストなんですが、介護にしろ看護にしろ何人に対して一人は必ず付くべしという御達しになってしまうんですよね。施設では。経営的にもそうしないと無理だし‥‥

なので、どうしても「高いお金を払っても真心あるサービスを受けられずにいる」人が出てしまうんですね。
Posted by koyuri at 2010年09月06日 22:24
風来坊の根無し草さん、何時もお読み頂きまして、本当に有難う御座います。

「親の介護放棄」という問題に関すると、余裕がある方ほど他者に任せられ、生活が困窮している方ほど、利用料が払えないので家族が寄せ合って暮らしていたりします。

でも、家族介護の疲れに潰れてしまう人も多いので、なるべく多くの人々が、介護の基本は家族だけれど、ストレスを感じる前に、公的に援助が受けられるというのが、財政的には良いのではないかと思います。

そして、なるべく家族の有無よりも、本当に家庭では介護出来ないホド重症の人から、入所させるべきと考えてます。

現実は、コネなどがある人々が優先されている部分もあると思いますが‥‥
Posted by koyuri at 2010年09月06日 22:30
 
にほんブログ村 健康ブログへ