漫画「タイガーマスク」の主人公・伊達直人などを名乗る匿名のプレゼントが全国に広がっているのは、とても喜ばしいコトだと思う。
でも、時々、TVのコメンテーターの方々の話の中に、カチンと来る言葉が混ざっているのが、とても気になる。
「こういう寄付だと税金の控除にはナラナイ」とか‥‥
要するに、欧米とは違って、「高貴な人は、寄付して当然」という周囲の監視がナイから、金持ちの多くは節税ばかりに精を出す。
しかも、日本社会というのは嫉妬深かったりするので、下手に実名で寄付したりすると後が大変だったり、他からも寄付を強制するかの如き言動に出会ったり、ハタマタお金があると判れば詐欺師に狙われる危険性すらある。
だから、匿名にしたいんだろうという気がするのだが。
この前実際に聞いた話の中で、ボカして書かざるを得ない話がある。
かなり昔に、遺産相続を手掛けた中で一番揉めた案件は、十年以上過ぎた今でも、相続協議が決着してナイのだという。
それも、相続する方々はお金に困っている職業の方ではナイ。
おそらく、その職業を聞いたら、皆、驚いてしまう様な職業だ。
それなのに、少しでもより多くの分け前を欲しいと思って争っている、それが日本の現実。
大半の相続は決着しているらしいので、そういう分割し難い一部分ならば、皆で相談して寄付でもしてスッキリした方が楽だろうに。
親戚を無くしてでも、自分の懐を少しでも温かくしたいと思うのが、日本の金持ちの方々。
そして、タイガーマスクの名を名乗ってでも、寄付したいと思う方々は案外普通の人達だったりする。
世の中の矛盾を感じるのは、そういう話題を聞いた時だ‥‥