2011年01月20日

机上の空論はヤメて

「消費税率を2012年から2%ずつ5年間にわたって15%まで引き上げる案が軸になっていた。このシナリオなら、国民は翌年には税率がまた上がるとわかるから、毎年駆け込み需要が発生し、景気がいっぺんに冷えることはないという判断だ。菅政権はこの案で自民党との与野党協議を呼びかける方針を固めている」

菅側近の一部と財務官僚が練り上げたとされる増税計画の資料には、シナリオ通りに消費税を毎年2%ずつ5年間に引き上げた場合の経済指標が試算されている。この増税計画なら消費者物価は毎年1.5%程度押し上げられてデフレが解消され、1年目に約3兆9000億円、5年目には約4兆6000億円の増収となり、その結果、5年間で国債残高(GDP比)が大きく減るという夢のような話
が載っているそうだが、普通で考えればあり得ない話だと、スグに判るハズ。

昔から伝わるこんな命題を考えてみましょう。

●とても足の早い若者と亀が競争する。

●ハンデをつけるタメに、亀は若者より一メートル先から走るコトにする。

●スタート地点から若者が走る時間の間に、亀は一メートルより確実に先に進むコトが出来る。

●マタ若者が走る時間に、亀はそれより先に進むコトが出来る。

●だから、若者は永遠に亀を追い越すコトは出来ない。

この命題が間違っているというコトは、誰でも簡単に理解出来るハズですが、時間という軸だけに目を向けて考えると、綺麗に説明するには難しい問題になります。

理論を一方向からだけ考えると、真理に見えるコトも、多面化して考えると完全な間違いだと判るというか、多面的に考えると間違いなのに、ある一定方向からだけ考えると真理に見えるというコトは、実際に存在します。

錯誤を狙った話に付き合わされても、どうしようもありません。

エコポイントなどで消費を喚起したとしても、それは消費の前倒しをしただけの話であって、消費が何時もより早いペースで一巡してしまったら、その後には深い谷が訪れるというのは、誰にでも簡単に理解出来る話。

それと、同じコトをしようとしているダケです。

上手い話には裏があるというコトは、何度も繰り返し述べているので、皆さんは決して騙されないと思いますが、個人がやると詐欺みたいな話でも、国家が行うと詐欺とは呼ばれません。

しかし、悪政の後には亡国が待っているというコトを、歴史は何度も繰り返し教えてくれてます。
人気blogランキングへ←応援よろしくお願いいたします

この記事へのトラックバックURL

この記事へのコメント
政治に携わる方々会計学や実体経済などをお分かりになっていないようで・・・。
かっての経済学者さんが大臣をおやりになり「市場原理主義」を唱えたようにです。
Posted by takachan at 2011年01月21日 15:32
takachanさん、金融工学で「ノーベル経済学賞」に輝いた方々が、破産したのですから、経済は水ものであり、生き物です。

計算通りになるのなら、そんな簡単なコトはナイのですけどね。
Posted by koyuri at 2011年01月21日 21:24
やはり政治家の多くは経済観念がちょっとおかしいのかもしれませんね。あまりお金に苦労したことがない方が多かったり、実体経済に接したことがない方が多いからからでしょうかね?
Posted by 鍼医K at 2011年01月21日 22:51
鍼医Kさん、赤絨毯を踏んでいる内に、感受性が鈍くなっているのでしょう。

物事の本質を見極める能力が落ちているのだと思います。
Posted by koyuri at 2011年01月22日 21:16
 
にほんブログ村 健康ブログへ