2010年1実質国内総生産(GDP)は、日本が中国を約7%下回り、世界2位から3位に落ちたと言っているが、そんなコトよりも一人当たりのGDPの方が問題だし、何より幸せに暮らしているのかどうかという方が、より重要な課題だと思う。
残業ゼロ授業料ゼロで豊かな国オランダ
日本の子供が、自分は「孤独」と感じる割合が先進国21カ国で1位。
一方、オランダの子供達の「主観的評価による幸福」が第1位で、物質的な豊かさが第10位だが、健康と安全、教育的豊かさ、家族や友人との関係、青少年の行動とリスクという項目を入れた六つ全てに10位以内だから、総合で第1位という結果を思うと、日本がこれから目指すべきは、よりGDPを増やす努力よりも、オランダみたいに豊かに暮らせる国なんじゃないかと思う。
年間労働時間は、日本の3分の2なのに、生産効率は1.5倍で、高校まで多少の例外を除けば公立私立を問わず、授業料の負担はナク、いじめがあれば自由に学校を変えられので、学校側も気をつけているので、いじめが深刻化しないという。
しかも、小学校から大学に進むルートは、直進、迂回路、敗者復活など学歴をやり直したいと思った時にやり直せ、大学は希望者が多いが受け入れる人数に限界がある場合だけ、くじ引きで合格を決めるけれども、入試はナク、全ての大学、学部に年25万円程度で進学が可能だというのです。
無論、難しい学部に進むにはある程度の成績をクリアしているコトが条件ではありますが。
自殺率は日本の半分以下で、安楽死は合法化。
人間として生きるタメに、自立して自己の人生を選択して生きるコトが推奨されている国です。
特筆すべきは、オランダ語の他に、英語、フランス語、ドイツ語を上手に使い分け、九州ほどの面積でも国際機関の要職に就任する人を多く輩出する正にグローバルな国で、過去の植民地政策を恥じ、「人権を保護」し、「貧富の格差を解消」し、「世界のモデル国」になろうとしている国なので、国旗や国歌を特に尊重しないけれども、小国を守るのは自分達の責務であるコトを自覚して行動していて、ボランティア大国だというのです。
日本の皇室と同じく、王室は「国家の象徴」とされ、政治発言は厳しく制限されていても、自由にユーモラスに、そして、こと人権擁護と世界平和のタメならば、断固とした意思表明が許される民主的な国。
日本が、これから手本とすべきは、こうした国なのではないでしょうか。