日本というのは、若者はどうもあまり大事にしてナイ様で‥‥
もうアメリカ人になろうとするな (ディスカヴァー携書)
この本の主旨には、同意する部分と認識に差がある部分があるのだが、少なくともアメリカの猿真似をしても社会は良くナラナイというコトは、とても良く判る。
しかも、真似るべきトコを真似ず、真似てはイケナイ部分ばかり真似ていたりして。
特に、問題だと思うのが、政府の総支出の中で大学に対する支出の比率は、OECD諸国の平均が3%に対して、日本は1.6%でどん尻。アメリカが3.5%では、素晴らしい研究をして、画期的な成果を上げて、ビジネスにするという成長戦略など、到底望めない。
おまけに、大学崩壊が、社会を支える人材育成力劣化の一因にもつながっている<という指摘をする人も居る。
大学は、「前例主義」、「形式主義」、「性悪説」、「人件費はタダ」、「コスト意識ゼロ」であって、大学運営の実態がいかに腐敗し、堕落しているかについて具体的な事例やエピソードを豊富に掲げて示している本もあるからだ。
「子供手当て」について、政策もブレブレになっているが、今、生まれて来る子供達が、これからの高齢社会の担い手になるコトを考えれば、長期的視点で子供を増やす政策も止む無しだと思うのだが、日本にそうした感覚が皆にあるとも思えない。
日本の若者が選挙に行かないので、政策が高齢者や財界の意見ばかり反映させているのかもしれないが、未来のある若者や、子供達を大事にしなければ、確実に日本社会は崩壊に向かうだろう。
非正規雇用で、踏まれ続ける若者が増え続ける不幸は、やがて全国民に跳ね返って来る。
拝金的なアメリカも困るが、そうしたシステムだけ真似れば、社会が良くなると思っている日本はもっと困る。
格差社会の行き着く先は、財政崩壊という見本が既に示されているというのに‥‥