しかし、臭い言い方かもしれないが、本当に大事なモノは買えるとは限らない。
それでも、質さえ問わなければ、確実に買えるモノは存在する。
そして、その中には、人間の臓器なども含まれていて‥‥
中国臓器市場
この本を読んで痛感するのは、中国にも問題は多数あるとは思うけれど、日本という国の上っ面だけ取り澄ました薄っぺらさ。
中国で移植手術をして、ほぼ健常者と同じ生活が出来る様になった、仮名の人物の証言の中に、日本で移植が進まない現状を辛辣に評した言葉がある。
透析治療には保険が適用されるが、患者一人当たり年間で入院であれば八〇〇万円前後、外来でも五〇〇万円前後の医療費がかかる。「透析治療中、月五十数万円もかかってびっくりした。透析は(病院にとって)金の成る木になっていると感じた」しかも、中国で移植した後のケアをすると、日本移植学会の倫理違反に反して、「斡旋の共犯」になる可能性があるのだという‥‥
日本国内では一向にドナーが増えず、移植が実施されない。だが、中国など海外にも行かせられない。生体移植という選択肢は残っているが、生命の危機が迫っており、移植でしか生きられない患者選択肢は狭まるばかりともあれ、大変でも透析をしていたら長生き出来るのであればマダ良いのだが、透析している人を何人も見て来た人に話をお聞きすると、「三年位でかなり症状が進み、生命に危険になりがち」だと言う。
主人の友人も、丁度それ位で突然死してしまったし‥‥
死刑囚の臓器を売買する中国を批判する前に、自国でドナーを見つける努力をしてナイ日本を問題にすべきなのだろう。
我々の家族が、移植以外に助からなくなってから、慌てふためいたとしても、それでは遅過ぎるのだから‥‥