ある程度、暮らせる余地があるのなら、無理をしないという選択も大事だと御客様に勧める理由として、「今のお年寄りは、戦争という大変な時代を生きて来たかもしれないが、一応、年金も貰えるし、老人医療も介護も受けられる。でも、これから老いて行く世代は、年金が思った様に貰えるのか、老人医療の負担が何割になるのか、介護の人手は足りるのか、全く判らない」と、何時も述べているのだが、世界はこれから年老いて、老人が増えるに従って、認知症の患者が激増するという予測を世界保健機関が発表した。
10年時点で3560万人。30年に6570万人と1.8倍になり、50年には3.2倍になるというのだ。
新興国や途上国に住む患者の割合も増えるというから、そうした国々から日本へ介護をしに来るというのも、難しくなるに違いない。
我々は、益々ピンピンコロリを目指して生きる他はナク、まだ若い人々には、世の中のタメではなくとも、せめて自分のタメに子供を産んでおいて欲しいと思う。
将来、介護ロボットでも出来るのであれば別だが、超金持ち以外は介護が受けられなくなる時代が来る可能性もある。
というよりも、今ですら、ある程度の金持ち以外は施設で介護されるのは難しい。
毎月、十万から数十万を一人の生活費として出せる人ばかりではナイからだ。
毎月、毎月、安定的に年金が入る人ならいざ知らず、老後が何年続くかも判らないのでは、普通の人では簡単に施設に入れないのが実情だ。
老いというのは、誰にも平等に確実にやって来る。
歳をしてから、「子供を産んでおけば良かった」という後悔をして遅いのだ。
無論、自分の子供が老後を見てくれる保証はナイ。
だからといって、必ず見てくれないとも限らない。
どんなにお金を残しても、認知症になったら、誰かに騙し取られないとも限らないのだというコトだけは、忘れて欲しくないものだ。