という、あまりに変わった題名に魅かれて読んでみたら、結構、当たりだったのが、こちらの本。
浮気をしたい脳--ヒトが「それ」をがまんできない訳
特に、驚きは臓器移植の相性を決める遺伝子として発見されたMHC遺伝子が、男女の相性にも関係しているというのだ。
主だったMHC遺伝子を誰もが皆12個持っている、その半分づつを父親と母親から受け継いでいるのだが、父親から受け継いだMHC遺伝子と、同じ遺伝子を持つ男性には好感を呼び起こし、母親から貰ったMHC遺伝子と一致している男性には、好感どころか拒否感を覚えるというのだ‥‥
しかも、娘が受け継がなかった父親の残りの半分と同じMHC遺伝子を持っている男は、ちっとも魅力的ではナイ。
つまり、自分が父親から受け継いだのと同じMHC遺伝子を持つ男に惹かれるという結論。
実に不思議だけれど、そんな話が満載で、期待以上に面白い本だった。
ちなみに、日本人がおとなしいのも、遺伝子に左右されていて、ドーパミン受容体の五種類の中の一つであるD4遺伝子に個人差があり、構造の一部に繰り返し箇所があり、その回数が少ないほど慎重で保守的、回数が多いほど冒険的で新奇性を探求する傾向が強くなる。
日本人の九割以上が4回の繰り返しなのに対して、西洋人、特にラテン系では10回の繰り返しの人も居て、平均繰り返しは7回なのだという。
人間というのは、かなりの部分を遺伝子に左右されているのかもしれない‥‥