世の中には、色々な作物と産地があるけれども、どうしてもこの話題にダケは放っておけないのは、結婚してから十年前まで主人のレンコンの卸の手伝いをしていたから。
主人は、子供の頃からなので四十年以上、その仕事をして来た人なので‥‥(流石に、農家の減少などで今は違う仕事に就いてますけれども)
市場流通の主流となる産地は、熊本、徳島、岡山、茨城の4県の中であれば、8月、茨城の露地栽培が出たときが一番のレンコンと言われても、間違いとは言えないかもしれないけれど。
というのも、この産地の中では、茨城が一番北なので。
そもそも、野菜というのは(レンコンも含めて)悪条件の中で育った方が、味が濃い。
長芋などもそうだが、砂地で柔らかい場所で大きくなったモノよりも、土の中で大きくなった方が美味しいのだ。
長野では、未だに細々と作られている泥田のレンコンもあるし、それが減少してしまったが故に、レンコン単独の卸をしていたので、主人は新潟までレンコンを集荷に行っていた。
で、あまりに少ない長野のレンコンを入荷するのは長野以外では難しいだろうから、その話は置いておくとして、新潟のレンコンの話をすると、茨城のレンコンは「エノモト」という種類が大半だ。
そして、それは早生種であり、皮も実もかなり硬い。(だから、悪くなり難いというのが長所と言えば長所なので、ズッとその種を出荷している)
無論、初物というのは高値を付けるので、新潟も「エノモト」を導入しているが、そうした早生種の後に、本来の「大口(おぐち)」という晩成種が出る。
もし可能であるならば、それを入手して食べて貰えば、必ず理解するだろう。
茨城の生産者には申し訳ナイけれども、絶対に「大口レンコン」の方が美味だと。
だからこそ、主人は二十六年間も、長野のレンコンの代わりに、茨城レンコンと対抗するタメに新潟へ仕入れに行っていたのだから‥‥
筆者は知らないのだろうから仕方がナイけれども、世の中に間違った真実を広められても困るのでネットに書き込むが、おそらく新潟以外にも、絶対に茨城よりも勝っているという産地もあるに違いナイ。
少なくとも、自分で各地のレンコンを食べ比べるコトも無く、他人がきっぱりと言っただけで裏も取らずに、情報を発信するコトの怖さは感じて欲しいモノである。