2013年09月26日

母という病

誰もが完璧な親にはなれないし、完璧ではナイ親ほど子供に完璧を求めたりする。


気になる方はチャンと読んで頂くとして、まさかこの本の中に、宮崎駿監督の『風立ちぬ』への疑問の答えが出て来るとは思わなかった。

監督の父親が戦闘機の製造を行う町工場を営んでいて、金回りも良く、四歳の時に宇都宮大空襲の時に、空襲を避けようとして車に乗り込んだ時、子ども連れの女性が「乗せてください」と駆け寄ってきたのを振りきるように、車を走らせた時に、誰も助けてあげてと言わなかったのを悔やんだという経験が、映画に投影されている気がしたからだ。

監督が、自分の作品に初めて涙したというのも、そうした原体験があればこそなのだろう。

母親が、小学一年生の時から脊椎カリエスで長く病床にあったというコトも、『トトロ』に反映されてそうだし。

ともあれ、不安定な母親の場合も、支配が強すぎる母親の場合も、ネガティブなことしか言わない母親の場合も、近くにいすぎることは害悪をこうむり続けると著者は言い切る。

それに気付いて、自分から母と言う鎖を断ち切ってこそ、「母という病」に冒された子供は、自分の足で立って歩けるようになるのだろう。

「理想の自分」にとらわれず、「悪い子」の自分を受け入れる以外に、病からの脱却は無理なのだから。
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