天下の早稲田大学で、非常勤講師の方々が大変な目に遭っているという話題を読んで、正に世の中は何処でも格差社会なのだと驚いた。
専任教員の平均年収が約1500万円なのに、非常勤講師の平均年収は300万円そこそこで、そのうち250万円未満が4割であり、しかも、授業計画の作成・実施、試験問題作成、採点、成績評価など、専任と非常勤の仕事内容に大差ないというのだから‥‥
おそらく、非正規雇用が認められなかった時代の人々は、専任教員で大金を手にしているのに、今の若い世代は割を食っているというコトだろう。
それでは、少子化が止められるハズもナイ。
昨年1年間に生まれた子供は約103万人だというが、団塊世代の三年間では毎年270万人程度の子供が生まれ、1950年でも234万人、1951年でも214万人と200万人を超えていたコトを思えば、その差が歴然とするだろう。
そもそも、戦後の五年間で約1250万人生まれたのだが、今の100万人程度だと同じ数だけ生まれるには十年から十五年掛かるというワケだ。
何故なら、今年の出産は40歳前後の団塊ジュニア世代の「駆け込み出産」による一時的な上昇と考えられているのだから。
そんなに数が違うのに、その人々の年金を払えるのだろうか。
団塊世代の人々が、老人になったら年金も健康保険も破綻するのは確実だろうと考える人々は、知っている限りでは割合的にとても多い。
せめて、もう少しでも若者の生活を安定させて、子供の数を増やすというコト以外に、最良の少子化を止める方法はナイだろう。
他人の財布を色々言う資格はナイけれども、早稲田大学を例えにするのであれば、専任教員と非常勤講師の数も判らないが、専任教員の年収を1000万円程度にしてでも、非正規雇用の人々を500万円程度にはすべきだろう。
日本には「同一労働同一賃金」という、世界のリベラルな考え方が全く定着してナイのが最大の問題だと思う。
同じ労働をしても、少数の人々だけが利を得て、大多数が爪に火を灯す生活というのでは、絶対に日本と言う国の将来は真っ暗になるに違いないのだから。