1990年、昭和天皇在位60年を記念した10万円金貨の偽造品が日本国内に大量に流入したと警視庁が発表した事件、竜頭蛇尾みたいなものだったが、それが何故かを検証した小説を読んで、本当に日本という国にガックリした。
結末を書いてしまうのは、本意ではナイけれども、著者は真実を知らせたいと思って書いたらしいので、事件の細かな部分は書かないコトにして、結果だけを書くのは、著者の願いを踏みにじるものではナイと思うので、物語の流れは省略して、必須部分だけを書いておく。(深く知るには、是非とも本を読んで頂きたいので‥‥)
昭和天皇在位60年を記念した10万円金貨は、金の含有量が少なく、流通枚数がとても多いので、コイン・コレクターには喜ばれないものだった。
ゆえに、日本政府にはかなりの差額が入ったと思われていたのだが、実は巧妙な仕掛けがあって、外国の懐を潤すものでもあった。
そのタメ、外国にかなりの量が流れたのだけれども、日本政府はその情報をを秘匿。
結果、大量の金貨が外国から換金目的で運び込まれ、困ったタメに本物の金貨を「偽造通貨」というコトにしようとした。
しかし、その話題が大きくなるにつれ、既に日本で持って居た個人が大量に銀行に買い取りを迫り、困った政府は事件をうやむやのまま幕引きをした。
しかも、その話題にマスコミが跳びついていたタメ、「消費税解散」と呼ばれた選挙は自民党の圧勝。
大量の金貨の作成に使った金は、アメリカから仕入れたので、貿易の不均衡も解消し、外国に金貨を流すコトによって、アメリカの戦費の肩代わりも行ったというのが、本を読む前の人にも許されるだろうギリギリのあらすじ。
日本では、再び、来年の選挙に向けて、類似のプロパガンダなどが行われる可能性が高い。
我々は、世の中を注視して、真実は何かを見極めなければ、本当に骨までしゃぶり尽くされてしまうのかもしれない。