吉田松陰の人生というのは、かなり破天荒としか思えない部分もあるのだが、「松下村塾」でたった二年半教えただけなのに、明治維新で活躍する人々を生み出した。
総理大臣二名、国務大臣七名などなど、「いかに生きるかという志さえ立たせることができれば、人生そのものが学問に変わり、あとは生徒が勝手に学んでくれる」と信じていたからだという。
超訳と題されていて、著者の主観がかなり入っているかとは思うが、それでも心に響く言葉が沢山書かれている本がこちら。
その中で、現在の『何で?』に答えるモノは、おそらくコレだろう。
人が心ないことをしてしまうとき、
当人はそれが「ひどいこと」だとは自覚していないし、
少しも気にしていません。
もしも自分が部外者ならば、
はたから見て「びといこと」だってわかるはずです。
ですが人はひとたび輪の中に入ってしまうと、
どんなに賢い人でもその中に埋もれて、
自分のやっていることに、気づかなくなることがあるんです。(以下、略)
そう考えると、「権力は腐敗する、絶対権力は絶対に腐敗する」という言葉がしみじみ理解出来るかも。
三十歳で、この世を生き急いだ松陰だからこそ、見える世界もあるのかもしれない‥‥