ともあれ、芸能人のスキャンダルより、本当に怒るべきは収賄している政治家とか、税金の無駄遣いをしている人々なんだろうと思うけれども、手近でバッシング出来そうな人を選んでは、貶している感じがするのだが、どうしてなのかというコトを説明した本がこちら。
簡潔に言うと、
マスコミやネット住民はバッシングが大好物。失言やトラブルによって「悪人」となった対象を見つけては非難するが、最近ここに一般の人も追随し、まるで国民総出のいじめの様相に。このとき、非難する側は必ず「正義」を振りかざすが、実は他人を傷つけて楽しむ心理も混在する。からなのだとか。
もともと、似た価値観を共有する日本人は、差異に対して敏感で嫉妬を抱きやすく、異物を排除する傾向が強い。さらに、適度に豊かな現代には空虚さが蔓延しており、若者は悲観的で自信がない。
日本社会の「不寛容さ」の原因は、社会の不自由さにあって、旧来の「しがらみ」は過去のものになりつつあるが、社会全体の管理化が、かなりの速度に進行しているので、冷たい冬の国になりつつある
特に、相手が身近であるほど、嫉妬が生まれやすいらしいので、「遠くの政治家より身近な芸能人」となるのかもしれないと思った。
日本人はアウトローを好まず、再チャレンジも難しいシステムの中で、未来に希望を見出すコトが難しいので、溜まりに溜まったルサマンチンが、他人に対する攻撃性や不寛容として出現しやすいと解説されると、確かにそうかもしれないと納得してしまった。