本日の本はこちら。
ともあれ、この本の最初に書かれている言葉をまず紹介しよう。歴史を学ぶことの意義について、こう書かれている。
歴史はもちろん過去を対象とする学問ではあるが、実は現状を考え、さらに未来のあるべき姿を考えるためには欠かせない学問である。歴史の研究は過去に起こった事実を客観的かつ厳密に検証することから始まる。主観を排して、客観的な歴史的事実の検証にもとづく議論によって、歴史は社会科学としての地位を確立することになる。つまり、歴史教育なるものは、主観的ではイケナイのである。
この辺を、今の右寄りの教育をと求める人々には、是非とも理解して欲しいモノ。
ともあれ、世界については、読みたい方が読んで理解して頂くとして、日本についてはこの様に纏められている。
高度成長の時代が永遠に続くことはできない。日本は他の先進国と同じになったので、世界の技術のフロンティアが拡大するのと同じ速さでしか成長できない。つまり、毎年1、2%の成長しかできない。
なのに、自分達だけが良い思いをしようとする少数の人々が存在するとなると、国民の間に貧富の差が生まれるのは必然だと読み取った。
我々は、互いに共存し低成長の時代を生き抜くべきなのだろう。