2018年10月08日

夕張を考える

少し前に、日本は破綻するのではないかという小説を読んで、真面目に「夕張」について考えてみようと思って読んだのが、こちら。


それにしても、無理に無理を重ねて借金した結末に待っていたのが、財政破綻なのだけれど、おそらく誰でもどうしてそうなるまでと思うのではないか。

不適切な会計処理まで行って、借金だらけになっても、平気で貸し込んだ銀行にホトンド懲罰が無いというコトに全く驚く。

リゾート法などにより、バブルが生まれた時代に、大企業のグルーブ会社である松下興産が民活による観光事業の成功例として騒がれていたのは、薄々記憶がある。

思えば、バブル時代に国中で観光に対して、過剰な期待を寄せたけれど、働き蜂の国で、そんなに上手く観光客が流動化するのか、とても疑問に思った。

そもそも、争うように投資したとしても、大型連休など休みが続かなければ、動きたくでも動けない人が大勢居るというのに、どうして楽観的な予想出来るのかが不思議だった。

無論、観光地である信州に生まれ、観光業で生きていたので、あのバブルの時代の活気には圧倒されたのだけれど、あの状態が何十年も続くとはどうしても思えなかった。

結果、バブル崩壊後、赤字になったら、無理やり松下興産は夕張市に観光施設を買い取りさせるコトによって、市は約130億程度だった赤字が一気に倍になった。

銀行は松下興産の不良債権処理のタメに、地方自治体への貸付という融資変更によって、リスクをゼロにした。

その上、国が事業費の半分を補助金、残りを財政資金の借り入れとしたので、借金が膨れ上がったと思うと、「追い貸し」の張本人である国や道、そして銀行の道義的責任はどうだったのかと思う。

結果、道が360億円の低利融資に落ち着いたのだけれど‥‥

それにしても、銀行がバブル崩壊後に一番有利な処置をされ、夕張市民が貧乏クジを引き、結果、国民が分散して税負担をしている様な気もする。

かなり前に、読んだ、


の著者の目は正しかったと言わざるを得ない。

日本が借金大国となるのには、それだけの理由が存在していたのだ。

そして、政治に無関心だった我々国民が、その結果を受け入れて、貧しくなって行くのは、結局、自分達の責任であり、もう少し世の中に対して、関心を払って、自分達が豊かになるタメの真面目な努力をするべく、政治家や行政に対して、しっかり監視すべきなのだというコトだけは理解した。
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Posted by seitaisikoyuri at 23:26│Comments(0)
 
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