2018年11月30日

ジャーナリストと言えるには

やはり、それだけの実績というか、気魄というか、経験を含め、色々な条件が必要で、中でも一番必要なのは、権力にへつらわないコトと思わせてくれる一冊がこちら。


それにしても、「視聴率の取れないニュースは流さない」というTV関係者が居るとは驚きです。

何でも、視聴率優先主義になってしまうから、マスゴミなんぞと呼ばれる様な報道しか出来ないのだと、逆に納得してみたり‥‥

夜はホトンドTVを観ませんし、ドラマなど見たい番組は録画して見てますし、食事時に世の中の時流を知りたいとTVを見る時はあっても、本を読んだり、ネットの時間と比べると本当にTVは見なくなったなと思います。

加えて、新聞も地方紙ですし。

ネットなら他国の報道も読めたりしますし、今の忖度ばかりの日本のマスコミの多くなど、あまり参考にならないコトも多いですし。

ある意味、本を読むという行為が、より大事になっているのかも。

大衆の劣化を、より進行させているのが、今のマスコミかもしれませんね。  

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2018年11月29日

犯罪の蔭に潜む障害

理不尽と思われる犯罪について、書かれた本がこちら。


著者の主張が正しいのか、どうかは別として、犯罪が起きるのは、その人の特性だけでナク、やはり周囲の問題も存在する。

良く言われるコトに、「遺伝、生育環境、いじめの有無」などなど、犯罪を行う場合は、様々な条件の多くに問題が山積した場合に起きると。

確かに、著者の主張する「遺伝的」問題が大きいのかもしれいけれど、それ以外の問題も見え隠れする。

そういう意味で、背景を追い続ける著者の姿勢は、決して無意味ではナイとも思うのだけれど、著者の論が100%正しいとも言えず。

ともあれ、「あとがき」に書かれている様に、「生殖補助医療による妊娠で生まれた子は、そうでない子に比べ、自閉症になるリスクが二倍」というデータがあるという。

中国では、ゲノム編集した双子が生まれたというけれど、必ずしも先進技術が人間を幸福にするとは言い切れないモノがある。

誰もが、事件が特異な時には大騒ぎするけれど、その背景にまで踏み込んで考えているのかどうか。

「他人のフリ見て、我が振り直せ」ではナイけれど、単なる好奇心で事件を捉えるのではナク、何かが起きた時に、それを教訓として、自分の身の振り方をキチンと考える様な習慣を持ちたい。

人生には、理不尽なコトも起こるけれど、そうナラナイ努力を放棄していては、より理不尽な目に遭いやすくなる。

どんな特異な事件にも、前兆というモノもあるので、それを皆で見逃さない様にする必要がある。

何事も、徐々に悪化する傾向があり、一気に凶悪な事件までというコトは、滅多にナイ。

我々自身で、異変を察知して、防御する気持ちというのが、とても大切に思える。  
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2018年11月28日

自分を守る本

世の中には、色々な人居て、だからこうした本が出るのだとは思いますが‥‥


争いを避け、自分を傷つけず大事にする方法が。丁寧に書かれてます。

誰かと戦うのではナク、互いにどうすれば良いのか。

どんなに違うと思っていても、相手の意に沿わなくてはイケナイ時には、自分はそれに反対なのだが、そうするとなると責任は取って頂けるのかという確認をすると良いとのコト。

例え、意に沿わない事をしたとしても、自分には責任の所在はナイと、ハッキリさせておけば、自分の意思とは違ったコトをしたとしても、責任は負わなくて済むので、スッキリと行動が出来ると書かれてます。

「相談する」「同意を得る」そして、「責任を明確に」して、「相手の自由」も、「自分の自由」も認める行動をすれば、傷付くというコトは無いのだと。

詳しく、知りたい方は、読んで欲しいと思います。  
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2018年11月27日

古代史とミステリーファンは大喜び

ではないかと思うのが、 少し前に読みたいと書いたこちらの本。


ともあれ、現実にあったコトだけではナク、きちんとミステリー仕立てにしてあるのが凄い。

思わず、ネットでリアルなのかどうか検索をかけてしまいました。

タダ、現実に、そういうコトがあっても、不思議ではナイという感じにしてあり、加えて、古代史についても、自分なりの答えを持っていて書かれたのではないかと。

というのも、検索してみてると、モデルになったのは、おそらくコレなのかと思う感じの本が出版されているのを持ってます。

こちらも年季が入ったミステリー好き、古代史好きなので。

虚々実々の話だと思うと、尚更、痛快なミステリー。

思わず、一気読みしてしまいました。  
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2018年11月26日

理想は理想として

それを貫くというのは、中々難しいのかも。

特に結婚とは、妥協の連続かもしれませんしと思って読んだのが、こちら。


ともあれ、この中には、色々な方法で婚活している人が、出て来ます。

されど、最後に、その中で結婚したのは一人だけという結果が。

今年、とても綺麗な方なのに、中々、結婚相手に恵まれないという方が、アッと言う間に結婚という運びになりました。

その方への、アドバイスとして「どうても、コレだけは譲れない」という条件を、一つだけ見つけて、それ以外は無視しないと、中々、相手は見つからないと思うと。

加えて、何事もチャレンジだと思って、色々な場所に行ってみてというのもありました。

結局、本人もホボ諦めかけていた所、友人に誘われて行った場所で出会いがあり、少し付き合っただけで、ゴールインという運びになったのです。

「念じて放つ」という言葉がありますが、しっかり願って、だけどその願いに執着せずに、フッと力を抜いて脱力した時に、願いがかなう時が多いもの。

それは、結婚だけではありませんが、タダ願うだけではナク、それに向けて努力もして、前向きになっていさえいれば、案外、大概の願い事は、思った通りではナクとも、ホボ満足する程度には叶う気がします。

あくまで、ホボ満足で良しとすればですが。

理想は理想として、その半分よりちょっと上あたりで手を打つコトが、何事も上手く行ったと思える秘訣かもしれませんけど。  
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2018年11月25日

小説の中だけなら

こんな話も、許されるとは思いますが‥‥


ともあれ、強力な武器を手に入れたら、使いたくなるのが人間というモノ。

報復には、報復というコトになって、世界が滅亡してしまえば、元も子も無くなるという気がします。

タダ、読んでみるだけの価値はある小説かと。

戦争になれば、一部の人以外の大部分の人は、破滅的になるのは間違いありません。

景気が悪くなり、自国でナク、他国頼りになると、戦争は起こりやすいモノ。

現在も、そうした状況にあるのは間違いありません。

だからこそ、『自衛以外の戦争はしない』という意思を、しっかり持つしかナイのでは。

実際に、戦争を知らない人が増えて来ただけに、戦争への欲望が徐々に燃え始めているとは感じます。

世界中で、経済の起爆剤としての戦争の火が耐えたコトはありませんし。

それでも、だからこそ、自制心を持って、戦争に対して「No!」と言うしかナイのではないかと思うのですが‥‥  
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2018年11月24日

社長の金言とはいうものの

今までの本と、パターンを変えたらあまり面白くかったというコトは、結構ありますが、本当にガッカリしてしまったのが、こちらの本。


対談集として、あまりに短くカットされてしまったので。

以前は、もう少し長々と対談を文字起こししていたので、それを丹念に読んで行くと、凄いと思う感じの箇所に出会ったりしたのだけれど。 

あまり、本の否定的コメントは書かないつもりなのですが、今回はその前に何冊か読んでいたので、期待していただけに‥‥

ともあれ、自分自身で一代を起こした社長さん達の中には、短くても良い言葉は無くはナイのですが。

日産のゴーンさんなど、我々にはあまり大会社のお偉いさん達のコトを知らずに居るのですが、マスコミの場合は、特に広告とかが出ていると、良いイメージしか知らそうとしません。

でも、人というのは、近くで見ていると、アラが目立つ人も居たりします。

以前の、長い対談集の中には、ある程度人柄も出ていたのですが。

「下手な鉄砲も数撃てば」的な感じになってしまっていて、本当に残念に感じました。  
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2018年11月23日

ボヘミアン・ラプソディを観て来ました

本日は、上田市に行って来ました。

買い物をしながら、観て来たのがこちら。


やはりと言うべきか、観ている方のホトンドは高齢の方々が多く、若い人はチラホラという感じでした。(ちなみに、一緒に見ていた娘に言わせると、CM曲で馴染みがあるバンドという感じになるらしいです)

若かりし頃を思い出させてくれる様な音楽にドップリ漬かって来ました。

インターネットのある時代なら、もっと『クィーン』について知っていたかもしれませんが、どちらかというと学生時代に狭い下宿でラジオから流れていた音楽という感じがピッタリかもしりません。

ちなみに、ブライアン・メイを演じた役者さんが本当にそっくりだったのと、歌声が昔のままだと思って聞いてたら、ホトンドが昔のフレディ・マーキュリーの唄声を利用しているとネットで知って、納得しました。

「フレディ・マーキュリー」という名前も、自分で考えて命名したというのも、少し驚きましたが、現在のフレディ以外の方々が健在で、色々な人生を送っているというのも、ネットで検索すると、スグに判るとは。

昔では、全く考えられないコトです。(というか、今、コレを書く時にYou Tubeによるバック・グランド・ミュージックとして、『クィーン』の曲を流しながらなのも)

音楽は時が経っても、ある意味永遠の命を持ってますね。

それにしても、ビートルズのジョン・レノンといい、天才的な人達の中には、色々な運命によって早世する方が多いのは、とても残念です。

存命の方の中には、もう古希を過ぎられた方がいらっしゃるというのも、当然なのかもしれませんが驚きです。

皆、生きて居れば、歳をするのだと、自分の身も顧みつつ実感しました。  
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2018年11月22日

孤独だと無差別で殺す

どんなに大変な事件でも、当事者以外は日々に記憶が薄れやすいモノだけれど、流石に全ての事件を忘れ去るコトは難しい。

特に、印象的だった事件の一つに挙げられると思うのが、秋葉原無差別殺傷事件。

それについて書かれた本がこちらなのだが、

その中で、犯人の印象的な言葉として、「人と関わりすぎると怨恨で殺すし、孤独だと無差別で殺すし、難しいね」という発言は、自分とは関わり合いのナイ人に対する殺人事件の動機として、犯人で無ければ思い付かない言葉だろうと感じる。

ともあれ、確かに犯人の成育歴は気の毒であったのだけれど、その一番の元となった母親も、類似の育てられ方をした可能性もある。

だとするならば、ダメダメな親に育てられた人間は、全てダメな人間になってしまうというのでは、救いようがナイという結論になってしまう。

確かに、そういう可能性が有るにせよ、それを社会が防ぐ努力をしなければ、無関係の人々が犠牲になっても仕方がナイと言っている様なモノであろう。

日産自動車が、今、注目を集めているけれど、グローバル・スタンダードになる前の、日本型経営の時は、会社が疑似家族みたいになっていた。

おそらく、そうした絆が無差別殺人などの抑止力になっていたとは考えられナイだろうか。

経営者が多額の金額を手にする代償として、労働者が非正規になり、連帯感を失わされている現在の社会では、犯罪予備軍の人々を止められるだろうか。

確かに、幼少期の愛着も大切に違いないけれど、大きくなってからでも、他人の愛に包まれれば、多少なりとも社会との接点を持って、馴れあって行く人の方が多いのではないか。

おそらく、そうで無ければ、無差別殺人はもっと頻繁に起きているに違いナイ。

より安価な人手を、安易に外国人に求める様なコトをすれば、より日本の労働者の生活が苦しくなる可能性が高い。

そして、その結果として、不遇な人々を犯罪に走らせ、世の中の治安が悪化してしまえば、元も子もナイのではないか。

我々は、無理に世界標準なる言葉に騙されて、古き良き日本の価値観を捨て去ろうとしている可能性が高い。

そして、それを勧めたがる人々が、「日本に誇りを持て」と強制しているけれど、愛される国にまずなってこそ、母国を誇れるのではなかろうか。

本末転倒な思考しか出来ないのでは、短期的に好転した様に見えても、長期的にホボ全ての自動車メーカーで不正が存在し、より車離れが進みそうな、今後の社会の先行きに不安を感じてしまうのだけれど。  
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2018年11月21日

老人ホーム が判る本

とは言っても、普通の人が簡単に体験出来るというモノでは無いので、実際にどうかというのは、入ってみなければ判らないのですが。


ともあれ、我々には特養とサ高住の違いすらも判らないワケで‥‥

ちなみに、特養とサ高住というのは、略語であって、それすら判らないという人も居るとは思いますが。

ところが、上記の二つが全く違うと思いきや、価格を除けば類似的な運用がされている場合もあるらしい。(無論、特別養護老人ホームは介護3以上でしか入所出来ませんし、逆にサービス付高齢者住宅には介護度が軽めで、一人暮らしが可能な人がホトンドなのではありますが)

どうして、全く違う感じなのに、似通ったサービスになってしまうのかというカラクリも多少判って来ます。

自分とは全く無縁と言い切れる人は、将来的にはあまり居ないのではと思いますし、両親や祖父母の居る方なら読んでおいて損はナイかと。

介護している人に嫌われるのは、昔、バリキャリだった男性というのは、昔、主人がそうした施設で少しだけ働いた経験があるので、知ってました。

どんなに現役時代に、自分ではスゴかったと思っていても、過去なんですから、過去の栄光を振りかざす人は良く思われないのは当然です。

ちなみに、「御客様は神様」みたいな考え方もマズイでしょう。

そもそも、面と向かって舌を出す人は居なくても、誰でも自分に対して敬意を払ってくれる人には、相手も敬意を持って対応してくれるモノ。

それは、どんな業種でも、全く変わりはありません。

外国人労働者の人々に対しても、奴隷みたいに使おうとする人からは逃げたいと思うのは当然であって、大事にしてくれるのであれば違うと思います。

どうも、その辺を理解してナイと思われる人達が、日本には居そうなので、その辺をクリアにしなければ、逆に日本に対して反感を覚えられてしまうと思います。

話は戻り、気になる方は読んでみて下さい。知らなかったコトを知るというのは、知識欲が満たされます。  
Posted by seitaisikoyuri at 23:32Comments(4)

2018年11月20日

不合理な選択

人は、自分は合理的に行動しているつもりでも、不合理な選択をしかねないモノだという本がこちら。


昨日、速報でカルロス・ゴーン氏の逮捕のニュースが流れた時には、既にこの本の最初の部分を読んでいて、あまりに「ジャスト・ミート」なタイミングに驚き、書こうとは思ってたのですが、とにかく調子が悪くて断念しました。

というのも、人間は自分と他人の境遇を比べて、嫉妬やひがみを生じさせるとして、アメリカの経営幹部の話が書かれていた。

アメリカの証券規制当局が、各企業に経営幹部の報酬と役得をこと細かに開示する義務づけをしたのは、理事会も幹部に法外な給料や手当を出しづらくなるだろうと狙ってのコトだった。

しかし、幹部の報酬が一般に公開され、マスコミがランキング特集を組み出すと、自分の収入をよその最高経営責任者の収入と比べ、その結果として幹部の報酬はうなぎのぼりに上昇したという。

平均的な最高経営責任者の給与は、平均的な従業員の369倍となり、報酬を開示する以前の3倍の額になっているそうだ。 

人は持てば持つほどいっそう欲しくなると書かれているが、正にその典型とも言うべき事案だと思ったからである。

加えて、合理的な判断をしているつもりなのに、不合理な判断をしやすいというコトを筋道立てて書かれているのだが、まさしくゴーンさんの選択は、その通りと言うべきか。

少なくとも、どんなに批判されようと、正直な申告さえしていれば、逮捕によって、役職を失くすというコトは起きなかったハズである。

そもそも、強欲資本主義と名付けられた多くの最高経営責任者の真似をしなければという気もしなくもナイが‥‥

結果、内部からの嫉妬やひがみを生じさせ、内部告発という目に遭ったと思えば、実にスッキリこの事件の裏側が理解されるからである。

世の中って、人の予想通りに、不合理な選択をする人が多いという証明みたいに感じました。

その他の事案を知りたい方は、中々、面白い本なのでお読み下さい。自分が不合理な選択を少しでも、しなくて済む様に。  
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2018年11月19日

いよいよ冬将軍が

来そうな感じになってます。

その為か、何だか体調がイマイチで『天気痛』なのかもしれず、今まで寝てしまいました。

そんな感じなので、あまり硬い本の話は無理なので、書かないでおこうと思ってましたが、最近の気晴らしに読んでいるミステリーの話を少し。

というのも、大体、ココに書く本はある程度オススメの話題の本になりますが、図書館に行った時には、小説もかなり借りて来ます。

で、特に凄いと思った場合だけ、紹介してますが、ミステリー関係はネタバレは不味いので、どうしても割愛せざるを得ないコトが多いモノ。

ちなみに、今回は、返って来たばかりの本の中に、西村京太郎さんの本が何冊もあり、全部は読んでナイ作家なので、ついでと言っては失礼ですが、何冊も借りて来ました。

で、その中で一番おもしろかった本がこちら。


全国縦断長篇ベスト選集全47巻完結というコトで、巻末に年譜を収録してあり、それを読んでいたら、前に読んでとても興味深かった「女流作家」の続編として、「華の棺」という作品が書かれていた事を知り、とても読みたくなりました。

ちなみに、上記の話は、あまり京都という舞台はさほど関係無いけれど、実に複雑な話の仕立て具合になっていて、とても面白かったです。

ともあれ、今は昔と違って、列車を使ったミステリーというのが、難しくなっているのかもしれないと感じました。

それは何故かというのは、おそらく読んでみると判ると思いますが、時の流れを感じます。

体調が万全ではナイので、本日はこんな感じで失礼します。  
Posted by seitaisikoyuri at 23:09Comments(2)

2018年11月18日

日米の老後の法律の違い

必ずしも、日本よりアメリカが良いとは言えないが、日本社会の問題の一つは、ファジイ過ぎるというコト。

そういう点を、法律問題に焦点を置いて書かれた本がこちら。


JR東海の認知症事故訴訟の名古屋高裁の判例の家族に責任ありという判決では、家族の中で、親の介護に一番一生懸命になった人が、一生懸命やった分だけ、監督責任ありとされて一人だけ賠償責任をおうことにもなる。それはおかしいだろう。こんな判決を出したら、社会を悪くするかもしれないという想像力が、なぜ裁判官たちにはないのだろうかと断じている。

しかも、資産がある老人だからというが、資産のない高齢者の介護を施設や病院などでも、リスクが高いと引き受けなくなるか、受けても拘束しかねない。

精神障がい者の家族の負担を重くするだけでは現在の社会はよくならないと別の法律で認めているのと逆行している。

などなど、とても理に適った解説をして、批判している。

そして、その裁判に対して、他国だったらまた違う裁判になっているのではないかと書かれている。(流石に、それは気になる方は、直接読んで下さい)

というコトで、実際にどういう問題が有るのかを知っておいた方が、色々な場面で役立つと思われるコトが書かれている。

我々は、法律に必ずしも詳しくはナイので、著者みたいな人に、何が問題かというコトを整理して教えて貰っておくと、事前に対応が決めやすいと思われる。

何事も、『転ばぬ先の杖』として、学んでおいて損はナイのではないか。  
Posted by seitaisikoyuri at 23:31Comments(2)

2018年11月17日

この先はもっと

大変な社会になるだろうと思うと憂鬱になるけれど、今でそうなら未来はもっと大変だというコトを知らないと困ると思うのがこちら。


特に、印象に残ったのは、フリーライターの方々の老後はかなり大変だというコト。

ノンフィクションライターとして、著名な本田靖春さんですら、晩年は糖尿病のため両足を切断、大腸がんなどさまざまな病魔と闘い、金銭的にも大変だったとか‥‥

猪瀬直樹さんは別格と書かれてますが、そもそも、亡くなられた奥様は教師として、しっかり働いた方でしたし。

大宅壮一ノンフィクション作家でも、生活保護レベルなんだとか。

雑誌も売れず、『創』は原稿料が出ないとか。

出版不況ではナク、もうそれが当たり前だというのだから、良い本を読みたいと思っても、逆に本業が別に有る人以外は、書く事だけで生活出来ない時代が来ているらしい。

故に、お金で転んだ様な文章を書く人すら、出て来るのだなと思ったり。

銀行でも、証券会社でも、詐欺まがいの取引を行って、老人に損をさせる場合も有るというのは、昔から知ってはいたが、投資信託が解禁されてからは、より多くの老人が食い物にされているらしい。

老人だから無関係と思わず、両親や祖父母が居る方々は、気を付けてナイと、大変なコトになりかねない。

加えて、今後、誰もが老人になると思えば、是非とも一読しておきたい一冊かと。  
Posted by seitaisikoyuri at 22:04Comments(4)

2018年11月16日

賃金の減少こそが諸悪の根源

既に、言い尽くされたコトではあるが、「実質賃金が低迷を続けているから、結婚が減り少子化になっている」のだが、その原因は財務省が頑なに維持しようとする緊縮財政だというのが、こちらの本。


財務省が介護報酬の引き下げをしたので、介護サービスから人材流出が加速して、人手不足にもかかわらず、賃金を上げられない。結果的に、介護業界における「外国人労働者」の導入が始まっているという。

そもそも、外国人は奴隷ではナイ。

格安の労働をと期待しているのであれば、必ず日本人の賃金に跳ね返って来たりして、自分達の首を自分達で絞めるコトになりかねない。

加えて、税金が不足していると言いながら、国有地を何億も値引きして売ろうとしたのが、財務省ではないか。

お手盛りの行動なのは、それ以外にもある。

障害者雇用を誤魔化していても、民間はペナルティがあるというのに、官だと御咎めナシだという。

国民皆保険も将来的に有名無実化しようとなれば、マスマス国民は消費を抑制して、デフレになるだけである。

マスコミなどは、軽減税率のタメに政府の広報となりつつあるけれど、今後、税率が上がれば新聞の税率が上がらなくても、読まなくなる人が増えるのは間違いナイ。

そもそも、消費税が上がっても、法人税の減税や輸出企業への還元などで、税額は増えてナイからこそ、社会保障費を減額しているのである。

この先、国民の生活がダメになるのにも関わらず、間違ったプロパガンダに惑わされて、消費税を上げたり、外国人労働者が多数入ってくるのであれば、日本の息の根が止められかねない。

我々は、そうならないタメにどうすべきなのかを、真剣に考えるべき時が来ている様である。  
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2018年11月15日

経済学で「幸せ」を考える

我々が小さい頃と比べると、日本全体は豊かになったとは思うけれど、だからといって幸せになったのかというと、必ずしもそうではなかろう。

物質的に豊かになるコトと、精神的に豊かになるコトとは、イコールでは無いからだ。

では、人はどんな時に幸せを感じるのだろうか。


上記の本によれば、何に希望を持っているかという答えの中に、それを見つけられるだろう。

まずは「家族」そして、「仕事」、「健康」、「遊び・娯楽」、「学び・学習」そして「友人関係」と続く。

家族に恵まれ、仕事に充実を感じ、健康で、楽しむコトや学ぶコトが出来て、良い友人が居れば最高というコトなのだろう。

ともあれ、日本国民は、世界各国の人達と比べれば、中ぐらいの幸せしか感じてナイという。

「幸福」と「不幸」の中間に居ると言っても過言ではナイのでしょう。

日本に必要なのは、余暇を楽しむ余裕と、社会制度の充実による安心感、過度の格差の是正と、チャレンジ精神を受け入れる気持ちだと、著者は述べてます。

世界で、一番幸福度が高いのはデンマークだといいます。

政府を信頼してられるからではないかと考えられますが、政治家としての資質に欠ける様な人が大臣であったり、首相のとりまきでありさえすれば、グレーな活動も許されてしまう様な、日本と比べると、何と幸福なんだろうと、確かにそう思います。  
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2018年11月14日

未婚当然時代

最早、少子化ではナク、超少子化なのだという。

結婚しなくなり、子供の数も減っているのだから、当然の帰結なのかもしれないが‥‥


地方の少子化は加速しているらしく、少し前に来た高校の会報には、十数年後に長野市周辺の高校は、六クラス程度の規模の六つの高校が閉鎖しなければナラナイ状況に追い込まれていると書かれていた。

今後、急速に子供が産まれでもしない限り、当然、そうなるだろうし、下手するとそれでは済まない可能性も残っている。

そもそも、就労の機会が都会ほど多くはナク、賃金もさほど高くナイのだから、当然のコトと言えばそうなのかもしれないが、人口の流失は特に若年層に限ると、増えているのではないかと思う。

定年退職後に豊かな自然を求めて、移住して来てくれたとしても、子供の数は増えないと思うし。

ともあれ、長年夫婦を続けて来た人達に秘訣を聞くという番組などがあると、決まって「忍耐」という言葉を出す人が居る。

そもそも、結婚するまでは、全く別の人生を歩んで来ているのだし、その家にはその家の決まり事や習慣が有るのだから、結婚したら全てが上手く行くなんてコトは、夢の又夢。

何処かで手を打たなければ、とても無理に違いナイ。

加えて、昔と違って、人生は自由に選択可能になっているが故に、簡単には決められナイというコトも出て来るだろう。

商品だって、あまり品数が増え過ぎると、逆に買う人が迷ってしまって、売り上げが伸びないと言われている。

つまり、結婚出来そうな相手が居過ぎて、逆に絞り込めないという可能性が高いのだ。

今は、ネットなどを使えば、広い地域から選択可能になるけれど、昔となれば何かで巡り合わない限りは、近くに住んでいる人の中から選ぶというコトになるのだから、当然、分母は絞られる。

今という時代の、結果として未婚になっているのだから、確かに「未婚当然時代」なのかもしれないと、妙に納得してしまった。  
Posted by seitaisikoyuri at 22:23Comments(2)

2018年11月13日

介護に行き詰る人々

最近、夜はホトンドTVを見ないので、知らなかったのだが、一昨年放映された番組の書籍化されたモノを読んでみた。


何年も、家族介護している当事者として、そして何年も前に子供が居なかった認知症の叔父を見送った一人として、実に身につまされる話であった。

そもそも、亡くなった叔父と主人の母親とは同じ年の生まれだったのだが、先に叔父が認知症になったので、主人の母の認知症の発見はかなり早かった。

叔父の場合は、初めての認知症というコトもあり、そうだと確信したのは、かなり症状が重くなってからだった。

叔母は、独りで一生懸命見ていたが、精神科に行ったあたりから、本当に変になってしまって、結局、最後は違う精神病院で最期を迎えたのだが、入院するまでには、本当に色々なコトがあり、主人や兄は特に大変な一夜を明かしたコトもある。

ともあれ、主人の母親は早期に認知症を疑い、早目にディ・サービスに通って来たけれど、結局、ボケで行くのは誰にも止められナイ。

徐々に、徐々に悪くなっている。

それでも、進行は遅い方だとは思うけれど、流石に九十歳を過ぎて来ると、ボケてなかった実の父親も一気に認知症が進んだりして、九十六歳で天に召された。

ともあれ、認知症の人を何人もで見ているから、まだ何とかなっているけれど、もしたった一人で見ていたら、スグに行き詰ってしまっただろう。

施設なども考えてはいるけれど、本人は家に居たいと言っている以上、中々、踏ん切りもつかない。

おそらく、こういう人は各地に沢山居るのではないかと思う。

消費税が上がったとしても、当初とは違って、様々な部署に配分されて、介護などは手薄なままになる可能性が高い。

真面目に介護したからこそ、追い込まれてしまう人達をどうするべきかというコトを真剣に考えなければ、この先、介護不能になった人々は路上に放置されかねない。

殺人を犯すよりは、介護せずに棄てた方が、罪は軽くなる可能性が高いから。

そういう社会になってから、慌ててももう間に合わなくなっているだろう。

もう少し、真面目に社会保障をどうすべきなのかを、社会全体で考える必要があるのではないかと思うのだけれど‥‥  
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2018年11月12日

身体のゆるめ方

片山洋次郎さんの本の中で、一番しっくり来る本がこちら。


ちなみに、女性でナクとも、身体へのケアは行えるので、無理に女性向きにする必要があったかどうかは、ビミョウですが。

足の指と指の間を押すというのは、男性でも充分体調を良くするのに有効です。

一日の終わりに、身体を弛める習慣として行うと良いと思います。

ちなみに、身体が疲れて来ると、ついついだらだら食べてしまいがちになりますが、これは冷えから来ていると書かれてます。

疲れて、体液の巡りが悪くなると、内臓が硬くなりやすく、結果として冷えが生まれるのではないかと思いますが、確かに食欲に走るのは良くナイでしょう。

ちなみに、個人的にはあまり疲れてしまうと、しっかり食べて、お腹を壊して、スッキリさせるという、過激なショック療法をしてしまう時もありますが‥‥

いわゆる、野口整体の「風邪と下痢は身体の大掃除」というのを、無理やり実践しているのです。

ともあれ、男女共に一番参考になりそうな言葉として、まずは、自分自身を「これでいいのだ」と認めてしまいましょう。自分を認めることで、人づきあいも楽になることが多いものという考え方には、とても賛同します。

自分を信じるコトが出来てこそ、自信につながるのです。

自分で自分が信じられなくては、どうして他人が自分を信じてくれるでしょうか。

それ以外にも、色々と人生へのヒントを与えてくれる良い本だと思います。  
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2018年11月11日

臥竜山の菊祭に行って来ました

先週は、本当に忙しかったので、今も少し疲れが出て寝てしまいました。

長野市の東隣りにある須坂市の臥龍公園で行われている菊祭に昼過ぎから、行って来ました。

先々週から始まって、明日までというコトもあり、少し咲き終わりそうになっている菊もありましたが、今年も見事に咲いてました。

例年と違ったのは、今までは『どうして、こんな風に出来るのかしら』と不思議な感じが先に立ったのですが、今年は、『巴錦』という菊をいじっていて、夏に雨が少なかったので、挿し木があまり上手に出来ませんでした。

でも、その結果として、意図せずに色々な形の菊が出来たので、『もっと突き詰めてやれば、こんな風に出来るのかも』と思ったり。

あくまでも、空いた時間で手入れしているだけなので、上手に造るつもりはありませんが、やはり何事も時間を掛けて、少しづつやっていると、コツという物が身に付いて来るのだなと思いました。

加えて、毎年見ていると、菊にも流行り廃りというのがあって、今はスプレーマムの様な小菊にブームが行こうとしているのかもなどと。

さて、読書の方は、

上記シリーズも無事に全て読み終わり、

昨日の本の流れを汲んで、
という本も読んでみました。

ジブリの本は、対談集としても面白く、映画の裏側のエピソードが満載なので、ジブリが好きという方々には、オススメです。

下記の本を読んでみると、どうも日本の労働問題ほど、胡散臭いモノは無いのだと感じました。

というのも、いわゆる欧米の「同一労働同一賃金」とは違って名ばかりで、聞こえだけは良くとも、労働者に不利な改悪が進められているのではないかという気がしてます。

外国人をより使い勝手が良い様に、ドンドン入れて、企業に安く人を使えるシステムが出来上がれば、ますます日本の労働者の待遇は劣化するのは、目に見えています。

「企業栄えて、国滅ぶ」なんてコトが無ければ良いのですが。  
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2018年11月10日

イギリスの本音を知る

我々は、他国についてホトンド知らずにいるのだなと思ってしまったのが、この一冊。


全世界を驚かせた2016年6月の英国国民投票でのEU離脱派の勝利の背景を読み進めて行くと、日本がもしかしたら歩むかもしれない未来が見えそうになって来る。

特に、問題視されているのが移民による労働条件の悪化。

「移民を安く使って太る一方の金持ち」に対して、「労働運動にも加わらず、雇用主とも戦わず、反抗もせずにおとなしく低賃金で働く移民」が存在し、『ゼロ時間雇用契約』という雇用主が必要な時にだけ労働者に仕事を提供するという待機労働契約で週あたりの労働時間が保障されないけれど、仕事がないよりいいと結ぶ労働者が存在して、結果として労働者全体の労働環境が低下しているという。

完全歩合制でも、安い時給で長時間働き、どんな無理難題を言われても黙って働き、やがて他国に帰る労働者によって、権利を主張する人達は解雇されているという状況もあるという。

だとするならば、当然、今の政権が進めようとしている「外国人を多数労働者として受け入れようとする」という政策が実行されれば、日本もそうした事態になる可能性はとても高い。

どうして、EU離脱派の勝利が生まれたのかというコトを、考えてみようとしなければ、見えて来ないけれど。

歴史を学ぶというコトは、過去に誰かが経験した社会を学ぶコトである。

そして、他国の状況を知るというコトは、もしかしたら類似の経験を自国もするかもしれないという警鐘になりうる。

ただ、流されてくる情報を受け入れているだけでは判らないコトが見えて来るという意味で、我々は、過去や他国の動向に対して、アンテナを張り続けなければイケナイのだと改めて感じる。  
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2018年11月09日

ジブラーでは無いけれど

今週は、水曜日の多忙が響いて、何時もより疲れが出ています。

そんな心の疲れを、取ってくれているのが、こちらの本。


1〜5巻まで出ている対談集を借りて来ていて、現在、2巻まで読み進んでいます。

ジブリ作品の裏側とか、昔のアニメの裏話なんかが読めて、実に面白い本です。

この先、後三冊を読んで行くとなると、明日からの本はどうなるのかという気もしますが‥‥

とりあえず、それは明日考えるコトにして、今はドップリとその世界に漬かって、明日の仕事への活力を復活させたいと思っています。

ある意味、読書は自分の中にパワーを蓄えるきっかけになりますし、体調が悪い人と対峙するには、自分のパワーが枯渇していると、太刀打ち出来ないので。

別に、読んだ本の話をしているワケではありませんが、気力の有る無しが施術の効果を左右します。

というコトで、本日のブログは、現状報告で終わってしまってますが、お許し下さい。  
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2018年11月08日

在宅医療の現実

医療費削減や、介護費削減のタメに推奨されている在宅での看取り。

それでも、中々、現実は厳しく‥‥


この本に書かれている現実も、大変なのだけれど、現実にはもっと大変な話も聞く。

親が大変でも、一緒に住まず、加えて介護の派遣も頼まず、放置したと言われないタメに、一週間に一度位は在宅診療だけは頼むけれど、施設に入れるお金も勿体ないのか、入れるお金もナイのかという人も存在するのだという。

格差社会というけれど、お金がナイ(逆に全く無くて、社会保障の網に掛かった人の方が、もしかしたらマシなのかもしれないけれど、本来ならフォローされるべき人でも、日本は申請主義なので、セーフティネットに救われない人もかなり存在しているらしい)人は、おそらくこうした小説にもなれぬほど、大変な目に遭っているらしい。

おそらく、現在でこうした人が存在しているのだから、将来になったらどうなるのか、考えるだに恐ろしい。

このブログで、何度も「ピンピンコロリ」を推奨しているけれど、誰もがそうなれるとは限らない。

でも、そうでなければ、かなり大変な現実が進行中。

未来を、自分でどうデザインするべきか、この手の本を読んで覚悟を決めるべきなのかもしれない。

長生きするのは、とても良いコトだと思われていたのだけれど、物事には表もあれば、裏もあるのだと知っておくべきだと思わせてくれる一冊。  
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2018年11月07日

ことわざを知る

本日は、朝からズッと働き詰めだったので、かなり簡略で御容赦願います。

今の若い子達は、「ことわざ」をあまり知らないままでいますが、やはり昔からある言葉というのは、人間の叡智の結晶という部分もありますし、人生への道標として、知っておいた方が良いと思います。


我々だと、知らないモノはあまり無いのですが。

それでも、『アラ、そうだったの』と思うモノも、幾つかは有ります。

四字熟語とか、ことわざというのは、無理に知らなくとも生きては行けますが、やはり知ろうとする努力あっての教養。

自分の中に、知識を貯め込むというのは、人生を深くします。

今は、判らなくてもスマホで検索すれば、何でも教えて貰える時代なので、さほど勉強は必要じゃナイと思われがちですが。

他人の言葉に踊らされずに生きるタメには、何でも自分の頭で考えるクセを付けないとと思います。

他人に騙されてから、泣き言を言っても、どうにもなりません。

試験などとは無関係に、教養を深めるのは『転ばぬ先の杖』だと思って欲しいモノです。  
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2018年11月06日

漢方を知るタメに

題名の通り、初心者でも理解されやすい漢方の本。


ちなみに、大学卒業後、遺伝性疾患を研究テーマにしていたけれども、娘さんがアトピー性皮膚炎にかかって西洋薬では治らなかったけれど、漢方が効いたので興味を持ち、漢方薬を診療に取り入れるようになられたというだけに、まずは西洋薬からという考え方の方らしく、真の漢方研究家の方々には、物足りナイのではないかとも思いますが‥‥

タダ、それだけに漢方は初めてという方には、理解しやすいのでは。

江戸時代から、明治時代になる時に、漢方を切り捨てようとした御蔭で、江戸時代までに発展した漢方医学が縮小し、今、再び復活しようとはしていますが、そうで無かったら生き延びていた処方が幾つも有っただろうにと残念でなりません。

我々は、明治という時代を、必ずしも素晴らしい時代とだけ捉えるのは間違っているという最大の見本の様な出来事だと思います。

日本人に合わせて改良されたであろう処方を、幾つも散逸してしまったという事を知らない人も多いとは思いますが、それが無ければ、もっと素晴らしい薬効をもたらしてくれた可能性が有るのですから。

研究というのは、本当に大事なモノであって、必ずしも成功だけではありませんが、その先にとんでもない成果が生まれる場合もあります。

現在、色々な部署で基礎研究が疎かにされているのも、将来に禍根を残さなければ良いと危惧しています。

漢方の話から、逸れてしまいましたが、漢方の奥はとても深く、この本で全てを知った気分になってはイケナイと思いますが、少なくとも、その最初の一歩としては、良い本だと思います。  
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2018年11月05日

全く変わり映えしない日本

既に、二十年も前に書かれた本の中に、今もそして今後も続くだろう日本と言う国の政府の対応が書かれていて、実にガックリした。


問題が起きても、右往左往するだけなのに、政治家は自分達の懐への旨味が発生しそうだと思えば、利権確保に目の色を変える。

現場で真面目に働く人と、中枢で他人から利益を掠め取ろうとする人との対比が、実に上手く描かれている。

正直、読み終わって奥付を見て、本の書かれた時期を見て、ガックリ来た。

失われた二十年とか、三十年と言うけれど、本当に昔のダメなまま、月日だけが経過して、より絶望的になっているのかもしれない。

「嵐が吹き荒れた晩の翌朝、海岸に突如、身長100メートルはあろうかという巨人が現れた」という設定の元に書かれた小説なのだが、面白くてやがて悲しい日本の現実を突きつけられる小説と言うべきか。

著者の小説としては、初期の作品というコトもあって、粗削りではあるモノの、スケールの大きさは今の小説とは比べ物にナラナイ。

この手のスケールの作品をもう一度読みたいと思った一冊。  
Posted by seitaisikoyuri at 21:38Comments(4)

2018年11月04日

確かにそうかもしれないが‥‥

とはいえ、判っちゃいるけど止められナイのが老い。

特に、認知症と思う。


既に読んだ本を、新たな本と間違えて読んでしまったり(昨日読んだというワケでは無いのが救いではあるが‥‥)、既に見たドラマの再放送を、どんな話か確認しつつもう一度見たり、どちらも最低でも半年以上若しくは数年前のではあるから、仕方ナイのかもしれないのだが。

上記の本の通りに、40代から始まっているというのなら、仕方がナイとは思いつつ、ドンドン老いているのは感じてしまう。

ともあれ、どんなに頑張ったとしても、本当に高齢になってしまえば、もう人間の手には中々負えないというコトも判ってはいる。

90歳を過ぎてしまえば、ホボ正常な生活などというのは、無理な話。

それでも、介護生活をしてナイ方などには、タメになる話が満載かと。

介護というのは、ある意味、相手との距離が遠ければ、上手く付き合える可能性は高いと思いますが、家族間介護は大変。

介護される人の、若かった時代などを知っている人の方が、落差にガックリすると思います。

そういう意味でも、もっと他人に頼める介護体制が必要だと思うのに、なるべく家族でという行政の方針では、何れ介護は行き詰るのではないかと。

主人の母が、なるべく家で過ごしたいというので、家族全員疲れつつも頑張ってはいますが、何れは施設が、迫りつつあるのが現状です。

理解は出来ても、解決は難しいのが、認知症かもしれません。  
Posted by seitaisikoyuri at 20:46Comments(2)

2018年11月03日

眠りの悩み相談室

高齢の方の中には、結構、睡眠薬を飲むという方が、とても多い様に感じるけれど、本当に薬が必要なのかと思う方も存在する。

確かに、眠れないよりは眠れた方が良いに決まっているのだが、毎日、クタクタになるほど働いた時なら、深い眠りにつけるかもしれナイのだが、さほど身体も動かさず、昼寝もしているのに、夜はグッスリというのは、難しいのではないかと。

その辺を解説した本がこちら。


脳が疲れると眠くなるのだが、脳が疲れて無ければ、さほど眠くならないのは当然であり、本当に眠くなってしまえば、本人の意識に関わらず寝ている可能性が高いというコト。

「眠気」と「眠りたいという欲求」は違うので、無理に眠ろうとすると逆に眠れなくなるので注意が必要。

病気が潜んでいる場合を除き、普通は眠くなれば寝てしまうのだから、眠れない時は本当に眠くなるまで待つというのが、最大の解決法らしいです。

ちなみに、寝付きは悪く、明るい所では、中々眠れないので、意識的な昼寝というのは、上手く出来ないのですが、本当に疲れたと思う時には、電燈が点いていたとしても寝てしまう時というのがあります。

そして、そういう時には、夜になって眠れない時もあるのですが、基本的に横になっていれば、疲れは取れるので、そのままに居ます。

その内に眠くなる時もあれば、寝たのかどうか判らない時もありますが、それでも、次の日の睡眠で調整すれば良いと思って、基本的にあまり心配してません。

そんな感じの、ホドホド眠れば大丈夫という考え方が正しかったのだと判って、安心しました。

ともあれ、眠れない時は本当に眠れないのですから、あまり考えても意味がナイのだというコトだけは、知っておいた方が良いと思いますし、睡眠薬の眠りは浅くなる傾向が高いので、どうしても何かをするタメに絶対に必要という人以外は、無用かと。

関心のある方は、じっくり読んで、自分でどうするのが良いか、考えてみると良いのではないかと思います。  
Posted by seitaisikoyuri at 22:59Comments(0)

2018年11月02日

医療に於ける不都合な真実

小説ではありますが、そうした話題を黙々と書き続ける医師である方の著作は、何作でも読まずにはいられない感じで‥‥

長編でも、短編でも、上手いというのは素晴らしい。


題材的には、本作以外でも、類似の主張が繰り返し書かれているのだけれど。

医療について、過信し過ぎている人には、オススメかと。

そもそも、高齢化社会になっているので、必ずしも長生きが幸せとは限らず。

「ピンピンコロリ」で生きて居れるのであれば、幸せに違いナイけれど、中々、それも難しい。

親と呼べる人が、結婚して四人。

70歳後半でで癌と診断され71歳数か月で亡くなった義父、70歳数か月で突然死するまで、かなり元気だった実母、そして96歳まで多少ボケつつもやはり突然死した実の父、今でも達者なのは93歳の義母だけになってしまったけれど、認知症が進み、今年、介護1から2になった。

どの人生が、後半一番良いのかなんて、とても比べられないが、自分が今後生きるのは、実際、どれに一番近いのだろうかとは思う。

全ては、「天命」なので、選ぶコトは出来ないのだけれど。

親達とは、かなり歳が離れているから良いモノの、そうでなかったら、介護もより大変。

やがて来る老人になる時に、医療はドコまで進歩しているのだろうか?  
Posted by seitaisikoyuri at 20:32Comments(2)

2018年11月01日

技の伝承

日本は、明治を境に「和魂洋才」で来たけれど、やはり「和魂和才」で無ければダメなものも存在する。


各分野のトップクラスの人々との対談集なので、特定の分野に詳しくナイ人にとっては、理解し辛い話になっているコトもあるが、自分の好きな分野や人との対談を楽しめば良いのではないかと思う。

総合的に読み込めば、日本人の身体の特性が理解出来る様な感じになっているが、それを知る必要性があるかどうかは、その人の人生観にもよるので、無理にそれを意識する必要性はナイと思うので。

ともあれ、身体を触るという仕事を生業としていると、とても面白い本ではあった。

加えて、「バカボンド」の解説本にもなりかねない部分もあり(著者との対話と別の方との対話を総合すると)、なるほどと思ったりした。

それにしても、体育会系の中には、未だに根強い暴力的支配が残っているのは何故なのかというコトにも、明治維新の名残と結論付けているのだが、実際に、必ずしも明治という時代が素晴らしかったのかどうか。

過去を良きモノとしか捉えられない単純な思考の人達には、明治という時代は素晴らしいと感じるのかもしれないが、江戸時代の方が良かった部分もあるし、物事には良い部分と悪い部分が同居している。

そうした複眼的な思考をするタメにも、幅広い読書とか、見分を広めるコトは、とても大切な事であると、何時も思っている。  
Posted by seitaisikoyuri at 23:09Comments(2)