2020年09月30日

蟹工船が現代にも

我々は、『二十四時間働けますか』というリゲインのCMを記憶している世代だが、それでも、バブルの頃はボーナスも出たりして、労働者もそれなりに潤った。

今や、「固定残業代」という名目で「働かせ放題」となると、時給換算で最低賃金にも及ばない額になる。

昔、東京一部上場企業に勤めていた甥もそういう目に遭わされたし、息子も職種は違うが、一時そういう場所で働いたコトもある。

まるで、労働者を搾取する経営者というマルクスの書物や、『蟹工船』みたい。(正直、マルクスやエンゲレスや小林多喜二などの本は、概要はホボ知っているけど、しっかり読んだコトは一度もナイのだが‥‥)

コンビニ・オーナーになるべきでは無いとう話は、三十年前から知っていたが、中には知らずに働くという選択をして、娘さんが若くして亡くなったという人や、人生を棒に振ったと話す人が居るコトも実話として聞いたコトがある。


そういう話を知らない人でも、上記を読むと理解すると思うが、巧妙に騙された人は、入って気付くコトになる。

著者に言わせると、「アベノミクスは日本人を貧乏にしただけなのに、一部に甘い汁を吸っている人達が存在し、誤魔化されている」のだと。

ちなみに、このブログにも明石順平さんのTwitterを「読みごたえありサイト」の中の一つとして、去年から貼ってある。

本を読む前に、そちらのサイトを読むだけで、日本のまやかしが判るというモノ。(なんで、日本の政治を放置しておいて、中国や朝鮮半島や米国の政治を一生懸命、TVで報じるのかが不明というか、『日本はまだマシ』と洗脳しているのかと、勘繰りたくなるコトもある)

本当に、日本は大丈夫なのかと、心配するコトばかり。  

Posted by seitaisikoyuri at 22:20Comments(6)

2020年09月23日

日本は移民国家になるのか

既に、日本の農業とかでも、欠かせないモノになっているのが、外国人労働者。

長野県でも、農業を支える人が増えているからなのか、この夏にはレタス畑の仕事中に、落雷で二人の犠牲者が出て居る。

九州でも、工事現場で日本人と共に濁流に流されて、一人が亡くなり、一人が行方不明になっている。

なんで、そうなるのかという話を、下記の本を読んだら納得した。


改正入管法が施行され、「移民元年」を迎えた日本には、外国人労働者は過去最高に存在している。

この本では、2018年で約150万人と描いてあったが、厚生労働省が発表した「外国人雇用状況」によると、2019年10月末時点で日本で働いている外国人は前年比13.6%増の165万8804人で、7年連続で過去最高を記録しているので、年を追うごとにマスマス増えている。

コンビニ「24時間営業」や「398円弁当」が象徴する日本人の便利で安価な暮らしは、最底辺で支える奴隷労働の実態があってこそ、成り立っているのだと‥‥

その陰で食い物にされる外国人労働者に光を当てたノンフィクション。

タダ、そういう労働者が居るコトで、日本人の最低賃金も順調に上がらず、非正規が増え、結婚出来ない人が増え、少子化が進むというのでは、本末転倒ではないか。

内閣府は、少子化対策の一環として、新婚世帯の家賃や敷金・礼金、引っ越し代など新生活にかかる費用について、来年度から60万円を上限に補助する方針を固め、現行額から倍増し、対象年齢や年収条件を緩和して、経済的理由で結婚を諦めることがないよう後押しするつもりらしいが、全国で260自治体しか事業を実施しておらず、主要都市部ではほとんどが補助対象から外れているのだから、心底からのやる気など全然感じられない。

2019年から、「単純労働」を目的に入国出来るコトが可能になり、その結果として、「移民政策」が続くのであれば、日本の将来はどうなるのか。

「外国人に頼らなければ、もはやこの国は成り立たない」と考えるならば、もし、日本がより貧しくなった時に外国人にソッポを向かれてしまったら、その時には「デット・エンド」になっても良いのだろうか。

出来れば、こうした本を読んで、自分の頭で考えて戴きたいモノである。  
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2020年09月18日

カネに群がる政治家たち

タイトルは、豊田商事会長惨殺事件の一章から引いて来たモノである。


住友銀行名古屋支店長射殺事件」、「豊田商事会長惨殺事件」、「ライブドア『懐刀』怪死事件」など計五つの未解決事件に関するルポ。

特に、「豊田商事」は、安倍晋三前総理の「桜を見る会」で疑惑が取り沙汰された「ジャパンライフ」とスタイルは違うが類似している。

ジャパンライフは全国7000人の顧客から、約2400億円を集めていたとされ、被害はさらに拡大するとみられるというが、「豊田商事」も荒稼ぎしていた。

会長が惨殺されて、捜査もボロボロで終わったが、その時も「政界」や「暴力団」との関係も取り出されていたモノ。

ともあれ、今回もどういう決着になるのだろうか。

昔は、ネットも無かったから、臭い物に蓋をするのも楽だったと思うのだが、昨年11月、共産党の大門実紀史議員は国会質問でこう追及していた。「お中元リストというのがありまして、安倍総理を始めとして国会議員などに広くお中元をまいているとか、非常に政治的な対応をしていたのがジャパンライフ」「お中元リスト」には菅義偉総理、麻生副総理兼財務相の名前もあったなどの報道も、一般でも直ぐに見られる時代になった。

どんなに政権に都合の良い話を、大手マスコミが報道しようが、「醜聞の方が人々には届くモノ」だとは思うのだが‥‥

政治家が詐欺の片棒を担いでいたとしても、「ネット」の携帯料金を下げるという話などで、誤魔化されてしまうのかどうか、国民の知性が問われているのだろう。  
Posted by seitaisikoyuri at 19:44Comments(4)

2020年09月14日

穏やかに生きる

禅宗の生き方を語る本。


誰もが、そんな風に生きられるワケでは無いかもしれないけれど、少なくとも読んでいると心が洗われる。

日常に起きる様々な出来事すら、達観しようと思えば可能なのだと。

普通の人には、とても難しいと思うのだが、そんな風に生きられたらと空想するだけで、心が柔らかくなる。

51の禅の言葉が有るのだが、どう読めばと思ったりするのも楽しい。

中には、「日々是好日」という言葉も含まれている。

樹木希林さんの映画にもなった言葉だが、誰でも、良い一日とか悪い一日とか、つい判断するけれども、自分の思い込みを無くせば、日々淡々と生きて行ける。

真似しようと思わず、時に触れて馴染んで行くコトが出来れば、「穏やかに生きる」コトも可能になりそう。

心が疲れてしまった時には、読んでみたい一冊。  
Posted by seitaisikoyuri at 20:03Comments(4)

2020年09月08日

平成の集大成

人間は、過去を忘れる。

平成になって、大晦日に街頭でその年に遭った一番の出来事をインタビューして、それを纏めた本。


この本はもっと将来になってから、意味が出て来ると思われる。

今なら、「あぁ、そんなコトもあった」という過去形で語られる出来事も、令和も終わって又新しい年号の頃になったら、『こんな事を日本の国民は考えていたんだな』と歴史の証明になるだろう。

おそらく、この本の値打ちは、忘れられた頃になってから気付くと思われる。

そういう意味では、今の時点では図書館で読めば充分という気もするが‥‥

歴史というのは、勝者の歴史なので、普通の人達は顧みられない。

非正規雇用が増えて来たとか、人手不足で会社が消滅したとかという問題など、個人に関わる問題なので、チャンと歴史的に反映されるとは限らない。

江戸時代の武士の日記が、時代が判るというコトで、本になっているのを読んだコトがあるが、そんなジャンルに属するのでは。

ある意味、出版不況の昨今、相当チャレンジした本と言えるのではないか。  
Posted by seitaisikoyuri at 22:26Comments(6)

2020年09月05日

自分という奇跡

少し前に亡くなられた三浦春馬さんは、NHKドラマ「太陽の子」で名演をしていたのにと思うと残念だが、タダ、若い頃は死神に取り憑かれやすい。

どうしても、潔癖で居たいとか、大したコトも無いのに失敗が許せなかったりする。

他人から見れば、充分に立派だったり、卑下する事もナイのに、自分では物足りなく思ってしまうなど、自己肯定感が低くなりがち。

ある程度、生きて来て、失敗や絶望に負けなくなれば、人生は山あり谷ありだと気付いたりするのだが‥‥


五木寛之さんという作家は、既に何十年も読んでいて、若い頃の小説と今の本とは、全然違う作風だったりするのだが、今も変わらず読んでしまう。

何故かと言えば、昔から人生を最終的には肯定している本だからである。

母上が、戦後に外国人に虐げられて死亡したり、散々な目に遭っているというのに。

もし、人生が辛いと思っているなら、読んで貰いたい一冊です。  
Posted by seitaisikoyuri at 17:08Comments(2)