ロシアが、核攻撃をするかもとか、毒ガス兵器を使うかもと言われているが、日本は第一次世界大戦とはあまり強く関わらなかったので、第一次世界大戦の実態を知っている人は少ない思うが、互いに毒ガス使った悲惨な戦争だったと初めて知った。
精神科医で、作家の帚木蓬生さんの久々の長編です。
去年発行されたのですが、今年に入りロシアがウクライナを戦場にしているコトを考えて読んで見ると、科学者が国などを考えて悪魔の道に入り込むと、大変なコトになるのだと改めて思い知りました。
確かに、上記の本はオウム真理教のコトを題材に書いてありますが、日本も第二次世界大戦では七三一部隊などの人体実験なども有り、戦争のタメとは言え、惨い事を行ってきた歴史が存在しています。
日本人は、スグに熱くなってスグ忘れるというコトを繰り返しているので、悪い事をしてもうやむやになってしまうのですが、戦後になって七三一部隊の人達は、罪を償うどころか、戦前の経歴に相応しい地位に戻り、それぞれの分野で頂点まで行ったとは驚きました。
大学の学長になったり、都知事になったり、ミドリ十字のトップを務めたりと本当に様々だったりするので。
つまり、科学者が魂を売ってしまい、倫理観などどうでも良いとなったら、何をするか判らない。
唯一の被爆国なのに、核を製造したり、他国に反撃と称して核を使ったりしようとするのも、倫理観が欠落してくれば、無理もナイ。
そう考えると、上記の本は昔の問題が炙り出されるだけで無く、これからの日本の進む道を考える上でも、読んでおきたい本だと言えよう。