2006年07月28日

寓話なんだろうけど‥‥

初出が『小説推理』なんですけど、≪布施≫を描いた宗教の本みたいな話です。
ゴサインタン―神の座
日本人の宗教は大半が御利益宗教(利益を求めて神にすがる)ですが、宗教とは本来は魂の平安を求めるものです。その姿を見事に描ききったというべきなのか‥‥

ともあれ、日本男性の頑なな思い込みを改めさせてくれる本です。

親の世代と、自分の世代は違っているコトを認識してないというのか、根本的に婚姻の意味を理解してない人が多いからなのか‥‥

日本へ国際結婚して来ても、上手くいく人と、いかない人がいるのは当然です。日本人同士ですら上手くいかない人が多いのに、他国の風習で暮らして来た人と上手くいくハズもなく‥‥しかも、母親の代わりを妻に期待されても‥‥というのが、大方の妻からの意見でしょう。

昔の日本女性は、耐えて耐えて生きて来たのであって、喜んで耐えてたわけではナイのです。時代がそうさせただけで‥‥

寓話ですから(著者はそう思って書いたかは不明ですが)、現実にはありえない方向に話は進みます。しかし、ある意味これこそが究極の布施なのでしょう。

御布施というものは、御布施をしたから何かを頂くのではナク、御布施させて頂いたお蔭で、自らが救われるのです。西欧の人々が寄付するのも似たようなコトなのです。寄付出来る自分への感謝と考えてもいいかもしれませんが、日本にはその辺の教育があまりされてナイので、自分が利益を得たとしても、神の御加護とはホトンド思わない人が多く、されど困った時の神頼みだったり‥‥

意識を転換しないと、日本の未来はダメになるよという著者からの警告のメッセージなのかもしれません。
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