
おなじみジブリの『となりのトトロ』がこんなに分析されるとは‥‥といった感じです。
「大トトロ」「中トトロ」「小トトロ」の年齢も初めて知りましたし、何故メイが四歳なのか、サツキが十歳なのかも説明して頂いて、ナルホド‥‥と思いました。
六地蔵が「六道」から来ているコト、「黄昏」の時刻など、実に細々とした計算がされている映画だったのだと、改めて思いました。
のみならず、「トロル」の正体も判りましたし、宮崎ワールドを深く知るには、かなり知識が必要なのだと痛感しました。
しかも、日本の古代からの人類の分析も取り上げられていて、国立総合研究大学院大学の宝来博士のミトコンドリアDNAによる日本人のルーツも紹介されています。
ミトコンドリアDNAは、母親からのみ受け継がれるという性質(拉致事件でもヘギョンさんが本物の孫なのかどうかの判定に用いられたコトを記憶されてらっしゃる方もいらっしゃるかと思いますが)を分析すると、縄文時代の人々は、アイヌと沖縄との祖先の違う集団があった。その二つと別に日本列島中部に住んでいたと思われる集団があり、その三つの集団間で交流があったから、「本州の日本人」「アイヌ人」「沖縄の人」「韓国人」そして「中国人」の五つの遺伝的集団になる。そして、現代の日本人集団、特に本州の日本人集団の比率は、
日本人固有のDNAタイプ‥‥‥4.8%
韓国人と中国人タイプの合計‥‥‥約50%
アイヌ人と沖縄の人のタイプの合計‥‥‥約25%
二人に一人が中国大陸や朝鮮半島の人々と深いつながりを持っているのです。
これは母親のみの問題ですから、父親の存在を考えると、おそらく大半の人の中は、中国大陸や朝鮮半島の人々と深いつながりを持っていると考えるのが妥当でしょう。
さすれば、誤った国粋主義者の方々は、自分の中に流れているだろう血を全く理解せずに、祖先の国々に対してツバを吐いている様なものです。
この本にも書かれていますが、東アフリカ生まれの先祖が人類の元だとするならば、人種対立も領土問題も全てコップの中の嵐に過ぎないのですが‥‥