2006年10月13日

非行少年の特殊性

おはようございます。昨夜の様な感じなので、何故か「加害者でありながら被害者意識が強い」という少年が再犯を繰り返し、罪の意識がほとんどないように見える少年もいるのです。

彼らはもちろん理屈の上では悪いことをしたという自覚はある。しかし、罪意識は深まらないという矛盾がある。

「運が悪かった」「友だちが悪かった」‥‥つまり、彼らは罪を犯した加害者でありながら、こころの中では被害者意識が強く、それゆえに罪悪感が深まらないのである。

親から虐待された、裏切られた、教師に不当に扱われた。こういうこころの傷に対して、カウンセリング手法で対応しても、神経症者と違い、激しい行動化が伴う。

つまり、こういうコトである。

『自分が悪いから、犯罪をしたのではナク、自分の周囲が悪かったから、自分は仕方ナク犯罪に手を染めてしまっただけ』と思っているというコトだ。

確かに、そう思っているならば、犯罪は「心の中で(本当は不当にも関わらず)正当化」されているのですから、何度も繰り返すはずですよね。

でも、このような心の動きは、誰にも形こそ違え存在している可能性はありますよね。過激ではナイだけで‥‥

『何もかも、自分が悪いんだ』という被害者意識にハマっても、これまた問題になります。

何度も書いていますが、「依存症」の人々にも、「再びしてはならないコトを繰り返す」という意味で似た様な考え方が存在していると思います。

自分の自我を護るタメに、多少の非合理的自己愛も必要になるでしょう。全て合理的な時以外は自分を愛せないというのも、大変でしょうから‥‥

結局、程度問題だと思うんです。自己を護ろうとするタメに、他人の存在を否定するのか、自分を護りたいのと同じ様に、他人も自分を護りたいと思っているのだというコトを理解して、他人の権利を侵害しようとするか、しないかではないでしょうか?

他人の気持ちを考えられるコト‥‥共感する気持ち」があれば、乗り越えられるコトです。誰かに共感されて、自分を認められるコトから、そうした気持ちは生まれるのでしょうが‥‥
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この記事へのコメント
ホントですね〜。
先日 「連帯保証人で借金を押し付けられた人」の話をしてました。
一番迷惑をこうむり、借金を返すのにクロウしたのは友人のお父様のはずなのに 押し付けた人の奥さんも「私の主人はクロウした・・・」と言ってるそうです。
迷惑をかける人って、自分が中心でしか考えられないですよね。
Posted by ナミナミ at 2006年10月13日 17:50
ナミナミさん、貴重な証言ありがとうございます。

母方の祖父も似た様な目にあったらしく、母は何時も「死んでも保証人にはなるな!!」と口を酸っぱくして言ってました。

どんなに不幸な人生だったとしても、「だから、他人に迷惑を掛けてもイイんだ」なんてコトはありません。

皆さんも、「No!」と言うべき時は、必ず「No!」と言ってください。「御金を貸す時は、くれるつもりで」とも言われました。どうしても気の毒だと思ったら、「保証人にはなれないけど、これだけなら差し上げます」と言うべきですね。

ともあれ、甘い汁を吸えると思うと寄って来るのは、昆虫も人間も一緒です。それがイヤなら、スパッと断りましょう。ちなみに、借金の一番ウマイ断り方は、頼まれた瞬間に「実はイイにくかったんだけど、先に言われちゃったね。アナタに借金を申し込みたいと、こっちも思ってたの」と応えるコトだそうです。
Posted by koyuri at 2006年10月13日 20:03
 
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