2006年10月13日

被害者にこそ支援を!!

続いて考えて頂きたいのが、刑事事件の被害者の権利です。

加害者にも人権はモチロンあるのは当然ですが、被害者は、加害者に資力がなければ賠償金も取れず、生きていても後遺症、死んだ場合の遺族は生活が一変してしまうというのに‥‥

犯罪で生きるか死ぬかの被害体験、あるいは犯罪などで家族をうしなうといった被害体験は、トラウマ体験となり、不眠や被害体験にかかわる事柄を回避したり、ぼんやりして物が考えられなくなったり、フラッシュバック、ハイパービジランス(過度の警戒)などの症状に悩まされる場合が出てくる。これが後遺症になって残るとPTSDと呼ばれる。

フラッシュバックとは、意思とは無関係にトラウマ体験が脳裏によみがえり、同じ場面、同じ恐怖を体験することであり、ハイパービジランスとは、過度にびくびくし過敏になり、ちょっとした物音に飛び上がって驚いたり、用心深くなってドアの近くでないと心配でたまらなくなったり、過度に警戒心が高まることである。

被害者は自責の念にも駆られやすい。自分がこうしなかったら、もしかしたら、事件は回避出来たのでは‥‥などと自分を責めたりする。

このような精神症状に苦しめられているにもかかわらず、被害者たちは精神化医療やカウンセリングを望まない場合も多い。自分の苦しみを病気としてかたずけられたくはないという気持ちがあるからだ。

「(事件前のような)生活に戻りたい」という気持ちを尊重し、理解し、その上で必要なら医療にといった手が差し伸べられなくてはならない。

被害直後は、茫然として食事の献立すら考えることすらできなくなるという。一緒に献立を考えてもらえるような、生活に直結した支援を必要としている人もいるのである。

依存症も含め、自助グループの役割はとても大きいのだが、この時には、「言いっぱなし、聴きっぱなし」というルールがよく用いられる。誰かが自分の気持ちを話したら、それについて余分な注釈や詮索はしない。ありのままに認め聴くというルールである。無論、説教は禁物。そして、聴いたことは決して外部に話さないこと、本人にその話題を持ち出さないことである。
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