面白くて、やがて悲しい話なのですが、十年ホド前の本を読んでみて、なるほどとも思い、はてさてどうしようかと思っていた矢先に、「福島では名門高校生が母親を殺し」、「妻の連れ子を義理の父親とで殺し」‥‥などというのを読んでいると、「人間の欲望」の渦巻く先が、現在の病巣なのかもしれないと思います。
ともあれ、貧しさゆえの凶悪犯が(外国人によるものは増えているかもしれませんが)減ってきているのに、皆が思いもよらない様な華々しい犯罪をして、空虚な自分を認めて欲しいという「劇場型犯罪」や、「発作的な欲望が制御されないままの犯罪」は増加しています。
要するに、資本主義社会というのは、「欲望の増大」によって社会を拡大していく社会とすら言えるのですから、仕方ナイのかもしれませんが‥‥
欲望する女たち―女性誌最前線を行く
トップで扱われているダイエットは、確かに御金を消費させるには打ってつけだったり。極端な話、食べなければ痩せれるに決まってますが、食欲も満たして、美的欲求も満たしたいというコトですからね。
鎌田先生が、最近TVとかで話している様に、過去はBMIは22をもって最高としていましたが、長生きしたかったら24〜26あたりという「チョイ太で大丈夫」というかなり前から定説だった話もあるので、過激なダイエットは「命知らず」の方々がしているとも言えますね。
「お受験」あり、「昼カラオケ」あり、「パチンコ屋」に、「おっかけ」、「女性犯罪」から「不倫」などなど、ありとあらゆる男性が主流だったものにまで、女性も欲望を全開していたとしたら、本当に日本はどうなるんでしょうね。
ともあれ、本も過激じゃないと売れないだろうしと、何だかとてもモノ悲しい気分で読み終えた一冊でした。読んでると社会勉強になりますけどね。