2007年09月15日

大事件や事故直後にとるべき行動

昨日の本から、オーストラリアのプリンス・ヘンリー病院が提案したガイドラインを紹介しよう。

感情を外に表す

恐れ  自分自身や愛するものが傷を負うかもしれないと
      恐れる。
      一人取り残されること、あるいは愛するものたち
      と離れ離れになることを恐れる。       
      「精神的に参る」あるいは「自己コントロールを
      失う」ことを恐れる。
無力感 危機は人間の強さと同時に無力感を引き出す。
悲しみ 死や負傷などありとあらゆるなくしてしまった
      ものへの悲しみ。
切望  すべてのなくなってしまったものを「いま、
      あればなあ」と切望する。
罪悪感 他人よりも恵まれたこと、たとえば生き残った
      こと、ケガをしなかったこと。
      財産をなくさずもっていることなどに罪悪感を
      感じる。
      なにもしなかったことを後悔する。
羞恥心 無力で「感情的(情緒的)」なところを人前に 
      曝し、他人の援助を必要としたことを恥じる。
怒り  起こってしまったこと、その原因になった人、
     起こるのを見すごしてしまった人、あるいは
     システムなどに対して怒る。
     不公平や非常識なことに対して怒る。
     恥ずかしいことや不名誉なことに対して怒る。
     他人の適切な理解を欠いた言動や非能率的な
     ことに対して腹立たしく思う。
     「どうして私がこんな目に遭わなければなら
     ないのか」と怒る。
追憶  ケガをしたり亡くなった、あなたの人生にか
     かわりあいのある人に抱いていた感情を思い
     出し、その喪失や愛を偲ぶ。
敗北感 入れ替わり立ち替わりわきあがる失望感。
希望  未来に対する希望、よりよい時に対する希望。

大きな危機に出会ったなら、誰もがこのような感情を抱く。他の災害の体験からわかったのだが、とくに次のような人では激しい感情が表れる。
・ 身の周りで多くの人が亡くなった。
・その人たちの死が突然のことで、暴力的あるいは恐ろしい状態で起こった。
・たった一人生き残った。
・亡くなった人に依存するところが大きかった。
・危篤状態にある人の親族。
・このストレスがどのストレスよりも大きい。

このような感情を吐き出せば自然に癒されていくものだ。そうすればこころのコントロールが失われるようなことにはならない。感情を押し殺してしまうと、神経にも体にも問題が出てくる。おもいきり泣くと、こころがやわらぐ。
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