2007年12月12日

予防接種の怖さ

本日の本も、本論は違うのですが、著者はコレが書きたくて、ミステリー仕立てにしたんだろうと思いました。
完全犯罪研究室
読んだのは、文庫じゃなくて単行本なんですけど、古いので文庫の方が入手しやすいかもしれません。

犯人探しは割合イージーですし、もう一ひねりあるかと思ってましたから、ミステリーとしてよりも、医学知識のスゴサの方に驚きましたが、著者の経歴を見てビックリ!!

東大医学部卒の東大名誉教授だったそうで、世の中には二物を与えられた人も結構いるんですね。

ともあれ、そんな経験に裏打ちされているので、一般人には思いも付かない小説ですね。

タダ、日本脳炎のワクチンが安全性を確立しないママに、朝鮮戦争の休戦が決まり、米軍への発疹チフスワクチン納入打ち切りが決まったタメに、ダメージを受けた製薬会社を救済しようと、厚生大臣の諮問機関が出来て、学者と役人が混じって委員会を作り、第一回の会議は過半数が「副作用の検討が不充分」として、施行を見送るべきという当初の会議が、会を重ねるゴトに、反対派が少しづつ切り崩されて、賛成と反対が拮抗したものの、議長の一票でワクチン接種が決まったという話。

狂牛病に対する反対の意見の人を徐々に切り捨てていった諮問会議との類似性を感じて驚きました。

今では、狂牛病に対する心配は薄くなってますが、そんなに心配無用なモノとも思えず‥‥

日本の生産者が行っている全頭検査への補助も打ち切られつつあり、この国は国民の健康よりも、私腹を肥やすコトが大事な人々が多いのだろうかと、暗澹たる気持ちになります。

副作用でどうにかなる人の数と、病原菌で死ぬ人の数が違うからイイのだという考え方ではナク、副作用のあった人々を救済したり、調べるコトで本当の安全なワクチンが開発されるのだと思うのに、そういう考え方にならないのが不思議。こういう姿勢が、汚染されたフィブリノゲンの問題の原因になっていると思うし、前に「5000万件の照合なんて物理的に無理」と過去ログに書いたけど、約1000万件もの未照合が確定的になりつつある今の言い逃れ体質を想像させる。

年金なんて、こういう案件が未確定なんですけどと正直にオープンにしたり、「今までこんな感じで年金払いましたか?」と聞けば、「ココが抜けてるよ」と答える人が居るだろうから、そしたら1000万件近い未確認の問題は、早めに処理出来るのだろうと思います。

戦後のドサクサで年金を誤魔化されてしまったと感じる人々も、お歳の方々に多いので、『その方々の死亡を待っているのか?』みたいな気持ちすら湧く。

政府が信用されなかったら、困ると思うのだが、首相の選んだ今年の漢字は「信」だとか、ワタシは「偽」じゃあんまりだけど、それしか思い付かなかったので、「偽」が選ばれたというニュースを聞いた時は、『さもありなん』と思いました。「こんなにニセモノが氾濫する世の中に、誰がしたんだ〜!!」と言いたい気持ちも有りますが、逆に『今まで隠蔽されていた偽物が世の中に知り渡ったというコトは良いコトなんじゃないの』とも思います。

来年は、もう少し気持ちのイイ記事をブログに書きたいものですね。まだもう少し、今年もあるので心が晴れるニュースを期待します。
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この記事へのコメント
予防接種法も幾度となく改正されたりしていますし、ほんとの予防とは何かということをよくよく考えなければいけませんね。こんな予防接種ひとつとっても国民はマスコミなどを通じて情報統制されているのかと思うとぞっとしますね。
しかし、福田総理のおとぼけもいい加減にしないといけませんね。
Posted by 鍼医K at 2007年12月12日 21:25
一時期問題になったワクチンや薬品の危険性の問題って
知らないうちに忘れ去られているものって多いですよね。
「安全が確認されたから」忘れ去られたのではなくて、
「危険性を残しているが、強行採決するため」に忘れさせられてる
っていう気がしますよね。
改めて、凄く怖い世の中だなぁ・・・って思います。
Posted by BOOちん at 2007年12月13日 08:20
鍼医Kさん、おっしゃる通りで。

インフルエンザのワクチンも、多少の副作用もあるかもしれませんね。

しかし、件の日本脳炎ワクチン、任意接種だったそうですが、児童に接種している張本人の校医の先生は、自分の子供には接種しなかったというのは、『副作用が怖いからだろう』と思われても仕方ナイ話です。

要するに、二枚舌で政治家は言い逃れてしまうのでしょうね。
Posted by koyuri at 2007年12月13日 16:23
BOOちんさん、鋭い指摘ですね。

「危険であっても、強行突破」というコトなんだと思います。

そして、責任逃れを続けるだけ。「美しい国」というよりも、「醜い国」ですね。
Posted by koyuri at 2007年12月13日 16:26
私は2児の父ですが、予防接種は受けさせました。私自身まだ見たことないですが、インフルエンザ脳症や日本脳炎はホントに恐ろしい。それより絶望的なのははしかウイルスによるSSPE(亜急性硬化性全脳炎)、10年かけて徐々に発症して数年後に死にいたる。脳炎はかかるといずれも治療法なし。
これらの病気にかかってとんでもない状況に悲しむのと、非常に低い副作用での死亡率を天秤にかけると当然受けさせました。日本脳炎のワクチンは生産中止になっているそうで、「なんでやねん!」って感じです。
わずかな危険性がいつも我々医師の落ち度としてクローズアップされ、予防や治療で好転させたときのファインプレーは無視されているのが悲しい。もちろん、我々が両方を知っていなければ薬害になってしまうのだが。人間は自然に勝てない、だが折り合いをつけるだけの知識を持っているのだ。
Posted by のうげみならい at 2007年12月14日 14:56
のうげみならいさん、何時も専門的なコメントありがとうございます!!

>これらの病気にかかってとんでもない状況に悲しむのと、非常に低い副作用での死亡率を天秤にかける

つまり、非常に少ない副作用の方々なのですから、当然救済してあげたらと思います。イヤイヤではナク、当然の義務として。

他人のお子さんの副作用だからと、税金を払うのは「止めろ!」と言う人は少ないと思います。結局、可能性というのは、少なくとも巡り巡って自分の子孫にもありえるコトなのですから。

役人や政治家の方々の、豪華施設に税金を浪費されるよりも、ズッと国民が納得する税金の使い道だと思います。
Posted by koyuri at 2007年12月14日 16:04
 
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