本日の本も、本論は違うのですが、著者はコレが書きたくて、ミステリー仕立てにしたんだろうと思いました。
完全犯罪研究室
読んだのは、文庫じゃなくて単行本なんですけど、古いので文庫の方が入手しやすいかもしれません。
犯人探しは割合イージーですし、もう一ひねりあるかと思ってましたから、ミステリーとしてよりも、医学知識のスゴサの方に驚きましたが、著者の経歴を見てビックリ!!
東大医学部卒の東大名誉教授だったそうで、世の中には二物を与えられた人も結構いるんですね。
ともあれ、そんな経験に裏打ちされているので、一般人には思いも付かない小説ですね。
タダ、日本脳炎のワクチンが安全性を確立しないママに、朝鮮戦争の休戦が決まり、米軍への発疹チフスワクチン納入打ち切りが決まったタメに、ダメージを受けた製薬会社を救済しようと、厚生大臣の諮問機関が出来て、学者と役人が混じって委員会を作り、第一回の会議は過半数が「副作用の検討が不充分」として、施行を見送るべきという当初の会議が、会を重ねるゴトに、反対派が少しづつ切り崩されて、賛成と反対が拮抗したものの、議長の一票でワクチン接種が決まったという話。
狂牛病に対する反対の意見の人を徐々に切り捨てていった諮問会議との類似性を感じて驚きました。
今では、狂牛病に対する心配は薄くなってますが、そんなに心配無用なモノとも思えず‥‥
日本の生産者が行っている全頭検査への補助も打ち切られつつあり、この国は国民の健康よりも、私腹を肥やすコトが大事な人々が多いのだろうかと、暗澹たる気持ちになります。
副作用でどうにかなる人の数と、病原菌で死ぬ人の数が違うからイイのだという考え方ではナク、副作用のあった人々を救済したり、調べるコトで本当の安全なワクチンが開発されるのだと思うのに、そういう考え方にならないのが不思議。こういう姿勢が、汚染されたフィブリノゲンの問題の原因になっていると思うし、前に「5000万件の照合なんて物理的に無理」と過去ログに書いたけど、約1000万件もの未照合が確定的になりつつある今の言い逃れ体質を想像させる。
年金なんて、こういう案件が未確定なんですけどと正直にオープンにしたり、「今までこんな感じで年金払いましたか?」と聞けば、「ココが抜けてるよ」と答える人が居るだろうから、そしたら1000万件近い未確認の問題は、早めに処理出来るのだろうと思います。
戦後のドサクサで年金を誤魔化されてしまったと感じる人々も、お歳の方々に多いので、『その方々の死亡を待っているのか?』みたいな気持ちすら湧く。
政府が信用されなかったら、困ると思うのだが、首相の選んだ今年の漢字は「信」だとか、ワタシは「偽」じゃあんまりだけど、それしか思い付かなかったので、「偽」が選ばれたというニュースを聞いた時は、『さもありなん』と思いました。「こんなにニセモノが氾濫する世の中に、誰がしたんだ〜!!」と言いたい気持ちも有りますが、逆に『今まで隠蔽されていた偽物が世の中に知り渡ったというコトは良いコトなんじゃないの』とも思います。
来年は、もう少し気持ちのイイ記事をブログに書きたいものですね。まだもう少し、今年もあるので心が晴れるニュースを期待します。