日本のこれから
別にNHKの宣伝をするつもりもナイが、夕食からずっと本日の「日本のこれから」という番組を見ていた。ブログを書く時間が無くなるのと、既に大体の議論の傾向が見えて来たので、娘達が見ている音を遠くに聞きつつ、ブログを書いている。
「学力低下」をどうするのか?
この問題に対して、子供達と大人で(子供達は中継で)議論を戦わせているのだが、正に今の政治家的発言をしているのが、昔の「ミスター円」と呼ばれた早稲田大学教授の榊原氏。おそらく、かなりの人が東大教授のリベラルな考えとの比較に驚いたのではないかと思った。
少なくとも、早稲田に対するイメージと東大に対するイメージが全然違ってしまったのだが‥‥教授も大勢居るのだから、二人だけで判断は出来ないけど。
とにかく、「国のタメに勉強しろ!!」的な発想の榊原氏に対して、子供達の反発はかなりのモノだった。
当然だと思う。人間は、自分にメリットがあるかナイかというのが、本来一番大事なのに、国家のタメになどと言われても、時代錯誤もイイとこだ。
上も下も当然学力を伸ばすのは当然なのだが、どちらか一つを選べと言われたら、当然下位を選択すべきであり、テロなども含め犯罪者やフリーター・ニートといった社会に害を及ぼしかねない人物を少なくするコトの方が、絶対に社会のタメになる。
しかも、忘れてならないのは、日本に成績優秀者の居場所があるかどうかというコトも問題で、頭の良い人ほどグローバルになるので、一生懸命成績優秀者に力を注いでも、彼らが日本に残るとは限らないという大前提を忘れている様な気がする。
前にも書いたと思うが、主人の同業者の息子さんは、兄弟が大勢居たので、塾などは無縁だったが、普通の小中学校から、県内最難関の高校に進み、野球部でありながら常備ベスト5に入り、現役で東大・大学院と順調に卒業して、現在はスイスに居る。
それが、現実なのだ。どんなに頭が良い人間が、日本の教育から育っても、日本に住みたいと思わなければ、頭脳流出は起こるのだ。
より多くの学生を底上げする以外に、日本の国力は向上しないし、上位の人だけが偉いというものの、本物の天才が住み良い社会でなければ、日本という国は繁栄しないだろう。
少なくとも、「出る杭を打つ」という日本社会を打破しなければ、絶対に無理だ。チャントしたディベートが出来る社会になり、ディベートでの勝ち負けをその後に持ち越さず、再び友好的に付き合うというコトが出来なければ、本物のグローバルな人間にはナレナイ。
優秀な高校や大学に進学するのが目的ではナク、最終的に社会に何になって出て、どう社会に貢献するのが望ましいかという、明確な人生目標を早目に子供達が持てる様になるコト、その目標に到達しなかったとしても、再び違う目標が持てるだけの人間性の幅を広げるコトが、教育にとって一番大事なんだと思うのだが‥‥
部分的にタメになる意見も多かったが、おそらく大した学歴もナイけどと自己を分析しながら、大きな透る声で話した「風鈴職人」の方の存在感の強さに、多くの子供達が何かを感じてくれればイイなと思った番組だった。
社会のタメに個人が犠牲になるのではナク、個人の繁栄の上に社会の繁栄があるという単純なコトが当たり前にならなければ、日本の未来はナイだろうと思う。
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Posted by seitaisikoyuri at 22:40│
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番組見てないので細かいことは わからないのですが。。。
常日頃、日本の教育において、社会的使命を考える機会が薄すぎるとは思っています。
格差化が進んでいると行っても、他の先進国と比較すれば、まだまだ日本は教育機会は平等でしょう。それがゆえとも思いますが、今の教育は自己実現中心で進められ、社会のために何が出来るか?という発想が希薄でバランスが悪い。
アメリカは寄せ集め国家ですから初等教育から国家への忠誠を誓わせることはよく知られていますし、欧州エリート層のノブレス・オブリージュの精神も健在です。
日本の戦後教育で一番欠落しているものは、そこではないか、だから子供たちは目標を見いだしにくく、モチベーションが低いのではないかと思っています。
まぁ、そういう話と、初中等教育の水準とをごちゃまぜに話しては駄目ですよね。。
学校教育の終局の目的はおっしゃるように社会に出て、どんな職業について貢献するかですよね。
>明確な人生目標を早目に子供達が持てる様・・・
私の「夢」で云いたかったことなのでした。
世の中「籠に乗る人、担ぐひと」
さまざまな分野の人材が必要ですね。
ブログを書く時間がなくなると、諦めてしまいます。
で、何をするかというとTVを見るか新聞ですね。
それか寝てしまいます。
次期大統領選、双方まったく譲らず最後までわかりません。
東大に行ってる子供の親御さんの年収の平均が
高くって学力はお金で買うみたいなことを週刊誌で
読んだことがあるけど 同業者の息子さんのように塾にも
無縁でスポーツをしながら
そんなお子さんもいるのですね
地方で就職するのは東大なんかは関係ないですけど
東京にいる弟に言わせると
東京で就職するには 東大・私立なら早稲田慶応に行かさねば〜と必死になってました
念願かなって二人とも高校から慶応に通わせていますが
さて就職どうなるでしょうか?ねぇ??
あきこ♪さん、おっしゃる通り「ノブレス・オブリージュの精神」、コレが欠落しているのが、一番の日本の欠点です。
エリートには、エリートなりの責任があるというのは、当然なのですが、どうも他人の足を引っ張るコトにばかり目が行っているみたいですね。
takachanさん、勉強が出来るだけの人間ばっかりだったら、世の中は回りません。
勉強が好きで無かったら、それでも生きられる道を見つけるコトが大事なのですが、賃金格差がエリートとそれ以外では全然違うというのは、勉強に対するモチベーションにはなるかもしれませんが、世の中全てが御金ではありませんし、もしそうだとすると、違法行為をしてでも御金を手にした人が偉いという社会になります。
タダ、そういう方向に行きそうな日本が怖い気もしますね。
としきさん、どちらが正しいのか、どちらが良いのかというコトが見えにくくなって来ているのが、今の世界の不幸なのかもしれません。
真実が複雑になっているのでしょうか?
松じゅんさん、高校から外部入学するとはスゴイですね。
東大に行ってる子供の親御さんの年収の平均が高いというコトは、番組でも言ってました。ある程度知ってはいましたが、親の年収450万円以下は一割強のみとのコト。
950万円以上が半数以上、やっぱり御金の力で東大へという時代なのかもしれませんね。
ちなみに、父親は幼稚舎から大学までエスカレーター式に行った人なので、ソコを悪くは言えません。(笑)
番組は見てなかったのですが、koyuriさんのブログ、私にとって今回も保存版です!
セサミさん、そう言って頂けると、本当に有難いです!!