2008年04月10日

するなと言われればしたいモノ

昨日はチベット問題について書いたが、『日本でも検閲が始まっているのか?』と思うのが、映画「靖国 YASUKUNI」を巡る一連の動き。信濃毎日新聞の5面に特集されていて、ネットでは短く類似の記事を拾った。

自民党比例区の有村治子参議院議員が、映画の中心的出演者で刀匠の夫妻から事情を聴いて、「刀匠らは出演シーンの削除を希望している」と主張、監督は「出演を納得してくれていた夫妻を変心させた、許さない介入だ」と訴えているらしい。

議員側は「自分の話で気持ちが変わったわけではナイ」と反論しているらしいが、三月末に刀匠夫婦と電話で話したそうだ。

映画の出演者から議員が事情聴取して、シーンの削除を求めるコトになったとすれば、日本は中国のコトを「言論弾圧社会」だと笑っていられナイ時代が到来しているというコトだ。

ともあれ、これだけ前宣伝されれば、逆に見たくナイ人も見たくなるというのが、人の世の常なのだが‥‥

政府の広報というモノは、薬物汚染に対しても「ダメ! 絶対」みたいなコピーが好きだが、『必ずしもこういう広報が適切なんだろうか?』と首をひねる場合もある。

イライラしている思春期の青少年に、制止するダケで効果が上がるとは心理学的には到底思えない。

少なくとも、「ストップ!」と呼び掛けよりも、中毒患者のスゴさや依存の怖さを書き連ねた方が余程抑止効果が有ると思うのだが‥‥ある意味、それでも、やりたければどうぞという姿勢の方が、抑止力は多大ではないだろうか?
雪蛍
最近、大沢 在昌という作家にハマっているのだが、この本の主題は薬物ではナイ。伏線として書かれているダケなのだが、少なくともこうしたハードボイルドを読んだ方が、薬物常習者になるのは、どんな人物なのか、どうやって薬物から手を切るべきなのかというコトは理解されるだろう。

「正しいコトは正しい」で押し通したら、全ての悪が一層されるのならば、そんな簡単なコトはナイ。自らの行動が正しいと信じて、議員バッジの力で、政治介入する人まで登場した日本で、何が「正義」なのかを見極めるのは、マスマス困難になろうとしている気がする。
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この記事へのコメント
ハードボイルドは無縁の世界やわ〜
Posted by 松じゅん at 2008年04月11日 08:43
松じゅんさん、面白いですよ〜!!

レイモンド・チャンドラーみたいな感じの大好きです。

気分転換に最高ですね。

自分が、そういう感じは面倒臭いのですが、読むのは大大好きです。

アウトサイダーは、現実にはかなり大変そうなので‥‥
Posted by koyuri at 2008年04月11日 17:03
 
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