教えて頂いたと言えば、あきこ♪さんにも、内田樹さんを熱烈支持されていると聞かされて、借りた本の中にナカナカ素晴らしい論調がありました。

書かれた話は、六年前で古いのですが、今の「給油継続か否か」という問題とも絡むので、少し引用しておきます。
「米国に協力したら日本もテロ集団に狙われる。だから協力はやめようという考え方がある。そういう考え方だけは避けるべきだ。自分の国だけが助かればいい、という発想は卑怯である。」というコトで、生物の「種」の多様性から述べられている。
このロジックに「ふーんそうか」とうなずいてしまう人もいるかもしれないが、ちょっと待って欲しい。
「米国に協力したら日本もテロ集団に狙われる。だから協力はやめよう」という発想は、「あり」である。とりあえずの国際関係論的文脈では物議をかもす発想だろうが、長い目で人間社会をみれば、むしろ「正しい」選択であると私は思う。
なぜか
つまり、動物と同じく「エコロジカル・ニッチの多様性」が人類の存続にとって必須であるというコトで、システム全体が均質化するコトの危険性を述べている。
ただし、「自分の国が助かる」ためには、他の国との差別化が必須であり、「他国をもって代え難い国」になるコトの必要性を述べているのだが、「アメリカの五一番目の州になろうとする」政治家の多いコトよ。
ともあれ、日本を属国にするならともかく、併合したら約三分の一を占める人種を五一番目の州にしようという米国の政治家は存在しないだろう。
憲法九条にしても、「戦争を放棄する」と書いてあるから、未だに戦争に巻き込まれてナイのであって、「戦争が出来る条件を取り決めてしまえば、戦争をする国になるであろう」という推察は正しいと思う。
日本の給油に対して、含むトコのある勢力が存在し、画策しているであろうコトは、認めたがらずとも現実だろう。
「テロを封じ込めるタメの戦争」という言葉で始まった、泥沼の戦いが収拾されるどころか、拡散される方向にあるコトもマタ事実だ。
報復を正義とする限り、何時までも戦火は収まるまい。ドコかで互いに歩み寄る努力をしない限り、果てしない殺戮が待ち構えている様な気がする。