飯島愛さん(36)が自宅マンションで死亡してたというニュースには驚きましたが、彼女の成育歴には色々と苦難があったみたいですので、自殺という線が濃厚みたいですけど、実際のトコは解剖などをしないと判らないのでしょう。
昨日の「チーム・バチスタの栄光」のラストで著者自ら、「死因不明社会」に対する問題提起をされてましたし。
ともあれ、司法や警察が医療の部門に「犯罪精神医学」という形を含めて、入り込もうとしている危険性を鳴らしているのが、こちら。
死因の特定の問題もそうだが、医師の判断よりも警察の思惑が先走る様になるのは、それはそれで問題かと。
「君が代・日の丸」の問題にしても、当初、法律の制定前は「強制はしない」としていたのに、現実は違っている様に、触法精神障害者に対する不安から「心神喪失者医療観察法」も類似の傾向にあるコトが判った。
この法律のつくられる時の触れ込みは、「過去に何度も殺人を繰り返し、一般の病院ではとても対応できない病者」に対してレベルの高い治療と手厚いケアを施して、社会復帰を図るのが目的とされていたので、そういうモノだと思っていたのだが、実際は施行された四日後に、無職の男が新幹線の車内で、前に座っていた乗客がシートを倒したのにカッとして、消火器を振り回し傷害容疑で逮捕された。けがの程度は全治一週間。しかし、簡易鑑定で統合失調症と診断されて、医療観察法が適用され、二月ほどの鑑定入院をへて、専門の精神病院に入院したそうだ。
こうなると、例えばデモに参加した人に対して、類似の判定がされないとも限らないと疑惑が湧き上がる。
どうして、日本の法律の制定前の話と運用が違うのか。おそらく消費税も類似の道を辿りかねないと思うのだが、最初の飯島愛さんなども、生きている内に発見されたとしたら、一体、どの様な扱いを受けたのだろうかと、考えなくてもイイ想像を巡らせてしまう。
この本の中では、「割れ窓理論」の拡大解釈を警察が狙っている感じで書かれているのだが、だとしたら、本当に戦前の治安維持法の世界に近付いてしまったのだろうか。
物事を、本当にあらゆる角度から見直して、様々な可能性を知らないと困るなと思わせてくれた一冊でした。