盗人にも五分の魂という様に、犯罪者になるには、当然それなりの理由が存在するのだとは思うが、裁判員制度となった今、「死刑は必要なのか」、「病的な犯罪者はどう処罰すべきなのか」という問題に、ある程度の方向性を決めないと、裁くのは難しいだろうなと思います。
警視庁心理捜査官
小説の運び方というのは、正に定番通りと言っても過言ではナイので、その辺は置いておくとして、猟奇的犯罪者に対して日本の捜査機関は大丈夫かなと思うコトが、現実にもありますし、かなり考えさせられる小説です。
未解決の殺人事件なども増加傾向にありますし、おそらく心理学や科学捜査などが、もう少し一般化しないと、今後も時効が撤廃されない限り、迷宮入りで終わってしまう事件は増えるばかりではないかと思います。
ちなみに、十五年以上過ぎた事件の犯人が捕まるというコトは、ホボ無理かもしれません。タダ、少なくとも、時間が過ぎたから「無罪」になるというのでは、遺族としても無念でしょうから、せめて、犯人にはビクビクして生きて欲しい気もするのですが、殺人が快楽となってしまうと、逮捕されない限り犯罪は連鎖するワケで。
小説だから、何とかなっているけど、実際はどうだろうと思ってしまいます。少なくとも、他人に対する無関心が、やがて自分に帰って来るコトもありうるのですから、ある程度危ない人を見たら、警察に通報みたいなことも必要となるんでしょうね。
警察任せだけじゃナク、個人個人の防犯意識を高めないと、これからもマスマス猟奇的犯罪者は増えるコトはあっても、簡単に減るコトはナイと思います。