世の中には、確かに息子を大事にして、逆にその一生を台無しにする母親は存在する。
かなり大勢の従兄弟の中には、ひきこもりで一生を終えそうな感じという人物も存在するのだが、お金があって働かなくても生きていける環境にあれば、それも仕方ナイことなのだろうと思っていた。
伯父として、父が心配していても、どうにもならないみたいだし、遠く離れて暮らしていれば、さほど気にもならないでいたのだが、この本を読んでみると、もしかしたら叔母達にも当てはまる部分もあるのではないかと思ってしまった。
「したくない症候群」の男たち―濃密な母性が「生きる気力」を壊す (こころライブラリー)
積極的に生きることを拒否する彼らの横には、いつも「優しい母」がいる、という言葉に思わず頷いてしまったりする。
確かに、人生の中で滅多に会わないが、従兄弟がワタシの目の前に現れる時は、叔母と一緒だと。
おそらく、ワタシよりも五つも年上の従兄弟はもう、叔母を看取るタメだけに、この世に存在させられているのかもしれない。
大学を終えて、就職をした。でも、入社していじめられてから、二度と働かずに生きている。普通なら、それでも働くしかナイはずだが、下手にお金があるから、そのまま生きている。
世の中のニートと呼ばれる人々の実話を聞く限りでは、多くの場合、父親に先立たれても、母親が稼いで息子を食べさせているなどという本末転倒な話も、ゴロゴロしているし。
母親が、息子とカップリングになって暮らすコトに満足してしまうと、息子を手放したくながるらしい。
確かに、娘の可愛らしさと息子の可愛らしさは別物だったりするが、ともあれ、自分が子供達よりも長生き出来る可能性が少ない以上、自分が死んでも困らない様に、子供に独り立ちして貰うべきじゃないのか。
子供を残して死ぬコトを考えたら、息子を囲い込むという行為は、親のエゴにしか思えないのだが‥‥
ともあれ、世の中には本当に様々な人が存在しているという意味で、久々に驚いた一冊。