外部の有識者でつくる調査委員会は、記者会見を開き、あらためて協会員全員を対象に調査を行った結果、この中には新たに野球賭博をしたと申し出た力士はいなかったことを明らかにしたそうだが、上申書に正直に書けば許すと言われたのに、今や大問題になっている現在、正直に答える力士など存在しないと思うのだが‥‥
何というか、曖昧なままにこの問題を幕引きしたがっているんじゃないかと思ってしまう。
確かに、一場所休むというコトは、色々な方面に迷惑が掛かるし、大変だろうとは思うのだが、とにかく名古屋場所ありきの行動をするコトが、本当にこれからの大相撲のタメになるのかどうか。
膿は出し切らなければ良くならないというのに、少しだけ切開して、後はそのまま放置では、再び膿が全身に回り、二度目にはもう目も当てられない状況になるハズ。
公益法人というコトで、かなりの内部留保もあるというこの時期だからこそ、決断さえすればどんなに大変な外科的処置も可能なんだと思うが、このまま進めば手遅れにならないかと心配になる。
ともあれ、相撲がどうなろうと構わないという人の数も増えていると思うので、今回の「臭いものに蓋」という姿勢が、何十年後か先に、「あの時、正しく処置していれば」という後悔をしなければイイがと思ってしまう。
おそらく、何十年後か先には、もっと厳しい風が大相撲に対して吹くに決まっている。
物事の先送りは、大概は失敗するのだが、今の日本社会全体が、「今さえ良ければ」とか「今さえ乗り切れば」といった近視眼的発想に支えられているので、仕方ナイのかもしれないが。
伝統の行事が、やがて廃れてしまうコトがナイ様に、拙速は止めておいた方が無難だと思う。