さて、昨日の続きです。
「厳しい意見を言う客は良い客だ」という格言がありますが、普通は良くしたいと思うから意見を述べるのであって、単なるクレーマーとは違います。
昨日の本の著者は、そういう意味では「厳しい意見」を述べてますが、良く良く考えれば、将来の沖縄を考えているのだなと理解出来ます。
ともあれ、一番驚いたのが、テレビカメラが回るまでは、和気藹々とした感じなのに、回った途端に反戦・平和団体が県幹部に強く詰め寄るシーンを撮影し、終わると再び和やかになるという、まるでシナリオに沿った演出がなされているのだという話。(ちなみに、荒れる成人式というのも、一部のコトを毎年、無理に騒ぎ立てているのだそうで‥‥)
沖縄の納税者の一割が年収1000万円以上になるのは、不労所得の基地の借地料が毎年入る地主がいるから。なのに、県民一人あたりの平均所得は、全国一低い県という現実。
正に、日本の格差社会の見本みたいなトコだというコトにも、驚かされます。
著者の鋭い眼は、広島や沖縄は被害者というコトに甘えず、広島も沖縄も戦争の時は加害者の部分もあったのだというコトを認識すべきと主張してます。
その上で、主体性を持って自立の道を模索しないと、せっかくの綺麗な海という、絶好の観光資源を公共事業で埋め立てて、セールス・ポイントを失うコトに警鐘を鳴らしています。
日本人が、沖縄に抱く感想が単なる「基地を押し付けてゴメンナサイ。その分、お金を上げますから」的な発想で、しかも、その利権を一部の人々と本土の利権集団が山分けする様な不自然な依存関係を早く解消して、真の意味の沖縄の自立や、基地の軽減を提言したこの本は、かなり読みごたえがありました。
我々は、報じられない真実の姿を知るべきだと思います。