2011年06月24日

貧困を解決するには

かなり難しい本なのですが、読み応えはある本でした。

新しい貧困 労働消費主義ニュープア新しい貧困 労働消費主義ニュープア


要するに、資本主義を推し進めて行くと、会社というのは労働者に対する賃金を、出来る限り安い賃金で働く国へと移動し続けるコトによって、利益を生み出し、株主と会社の役員で巨額の報酬を手にするという形態に、限りなく近付く。

それこそが、グローバル化の最終地点なのだと。

おそらく、著者がローテイの発言から引用している言葉こそが、我々の社会の崩壊を防ぐ、最大のキーワードなのだろう。
われわれの子供たちを、次のような人間に育てなければならない。机の前に腰掛けてキイボードをたたいているわれわれが、自分の手を汚してわれわれのトイレをきれいにしている人々の一〇倍もの給料をもらっていたり、第三世界でわれわれのキイボードを生産する人々の一〇〇倍もの給料をもらっていたりするのは許せないと考えるような人間に。そして、最初に工業化された国々が、まだ工業化されていない国々の数百倍もの富を手にしているという事実に、心を痛めるような人間に。
アメリカでも、有色人種を優先的に高い教育を受けさせようとした政策で上層部に伸し上がった、有色人種の成功者が、その政策を取り止めさせるコトで、新たな有色人種の人々の上層部への登る道を率先して閉ざしてしまった様に、能力があっても開花出来ない人々を作り出し、世の中を停滞させてはならないのだろう。

全てフラットというコトは無理だとは思うが、格差の拡大を容認すると、資本主義の矛盾が噴出する。

より多くの人々が、自分の力で働いて、普通に暮らせる社会こそを人類の目標とすべきなんだろうと改めて思う。
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