足掛け80年間にわたる研究の結果、長寿者の中に、いわゆる健康オタクは存在せず、健康で長生きする人ほど「良心的」「慎重」「粘り強い」「計画性がある」といった、いわゆる「真面目」な性格を備えているそうだ。
70歳以上生きた対象者の幼少期における性格診断のデータを紐解くと、「陽気で面白い」「学校の人気者」と評価された人より、「親からの信頼が厚い」、「間違ったことをしない」、「ルールを守る」など、いわゆる「優等生」の印象をもたれた人間のほうが圧倒的に多かった。
しかも、長寿と密接に関係していると思われるのが、仕事上の成功で、社会的な評価を得続けている人は、真面目な人よりずっと長生きしていることがわかった。
たとえ幼少期にストレスを抱え、長ずるに及んで仕事上の困難と直面しても、それを克服し成功を手に入れれば、それは長生きへのプラス材料になるという。
仕事に限らず、引退後に資格や賞を取るために努力を続けた人は、長寿を全う出来るとも。
そして、愛されている実感よりも、知人、友人が多く、定期的に会う相手がたくさんいる人ほど、つまり社交ネットワークが大きい人ほど、長生きできるということがわかった。
つまり、健康で長生きするためのもっとも簡単な投資は、社交の輪を広げること。
しかも、結婚生活の充実が男性にとって重要であるのに対し、女性には大きな影響がない。
但し、女性の場合は愛されているコトが大事な可能性が高いとも。
父親は、先日92歳の誕生日を無事に迎えたが、確かに学生時代の友人が父を評して「真面目」だったと言っていたし、仕事柄、今でもかなり多くの人々とも日々出会う可能性が高い。
母に先立たれた時は、かなりガクッとした時期もあったが、孫の子守りとかで必要とされている部分もあり、かなりの部分でこの分析に当てはまっている。
性格も社交的だし。
ともあれ、この研究がかなりの歳月を経て、一定の結果が出たというコトに、最大の敬意を表したい。
やはり、「継続は力なり」というコトか。